インタビュー - 尾道移住者特集 PR

「尾道はタイミングがすげぇ良かった」 あなごのねどこの寝床長が語る寝床長になるまでの経緯

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どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。

現在滞在中の尾道。街中が移住者で溢れている全国でも本当に珍しい街です。

尾道の何が移住者の心を惹き付けてるのか、実際に移住して来た人にインタビューをして少しずつ核心に迫っていけたらと思います。他の街にも参考になる点があれば幸いです。

第二弾の今回は、尾道ゲストハウス「あなごのねどこ」の寝床長、やまもとそーいちろー氏。

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やまもと そーいちろー
東京の大学を卒業後、2013年8月に尾道に移住。
尾道ゲストハウス「あなごのねどこ」の二代目寝床長。

寝床長は2人の中から選ばれた

良寛 まず簡単な自己紹介からお願いします。

山本 去年の8月に移住してきました。やまもとそーいちろーです。よろしくお願いします。

良寛 よろしくお願いします。今、おいくつでしたっけ?

山本 今年で26歳です。

良寛 現在、お仕事は…

山本 「あなごのねどこ」というゲストハウスで店長をやってます。

良寛 店長?(笑) 寝床長…?(笑)

山本 ここ(あなごのねどこ)では、寝床長と呼んでおります(笑)

良寛 あなごのねどこの寝床長になった経緯を簡単に。

山本 経緯は…、前の店長・つるさんが辞めるということになって、次に誰が店長をやるかという話になった時に、ゲストハウスがやりたくて尾道に来ている人が俺かアノケン※1しかいなくて。アノケンの方が俺より最初にはおったんやけど、彼は今後のことがまだちゃんと決まってなかったから俺が候補に挙って、まあその二択の中で選ばれました。

良寛 元々ゲストハウスをやりたかったんですか?

山本 んー、そうですね。

良寛 どこでやりたいというのも考えてはいたんですか?

山本 瀬戸内海の近くではやりたいな、とは。

良寛 じゃあゲストハウス巡りみたいなこともしたんですか?

山本 いやいや、全然してないです。東京にいた時には東京近辺のゲストハウスには行ったけど、それでも三、四件ぐらい。

良寛 そうだ。大事なことを聞くのを忘れてた。出身はどちらでしたっけ?

山本 出身は山口の徳山です。

良寛 それで大学が……?

山本 大学が東京で、大学卒業してから尾道に来た感じです。

※1 アノケン
 NPO法人空き家再生プロジェクトの元メンバー

 

最初は畑仕事をやりたかった

良寛 大学の頃からゲストハウスがやりたかったんですか?

山本 いや……、正直言うと……。18歳の時にワーキング・ホリデー※2でオーストラリアに行って、当時はバックパッカーズホステルって呼んでたけど、そういうとこに泊まって「おもろいな。自分もこういうのやりたいな」って思って。それからずっと気持ちはあって。でも、大学を卒業してこっち(尾道)に来た時は、ちょっと違うことがやりたいと思っていて(笑) まあゲストハウスもやりたいな、っていう気持ちはあったんだけど。

良寛 そうなんですか!?

山本 そうそう。その時は畑仕事とかにも興味があって、そっちの方で働ければな〜って思ってて。実際に畑でも働いた時期もあったんやけど。先にこっち(ゲストハウス)を決めてて、その後に畑のアルバイトも見つかって。最初はゲストハウスだけじゃ食えんかったから、掛け持ちをして、そしたら畑の方で正社員みたいなのになれるチャンスも巡って来て。

良寛 畑の正社員!?

山本 会社なんよ。その畑のとこ。

良寛 ほうほう。なるほど。

山本 正社員になるとゲストハウスには全然入れなくなるから、どうしような〜って悩んだんやけど。でも、その時は正社員ってよりも、畑は週2で気楽にやる感じで続けたくて。で、週4でゲストハウス、週2で畑行って、みたいな生活を最初の頃はしてました。

※2 ワーキング・ホリデー
 自国・地域において一定期間の休暇を過ごす活動とその間の滞在費を補うための就労を相互に認める制度 詳細

 

尾道が日本海側にあると勘違い

良寛 尾道を選んだのはなんでだったんですか?

山本 移住してくる時に自分の中で条件があって、瀬戸内海で、街が面白くて、映画館がある所がいいな、と思っていて。それで、松山とか周防大島とかにも行って、両方凄い良かったんだけど、”住む”ってなると家とか仕事がなくて。で、尾道は最初全然候補に入ってなかったんやけど。そもそも尾道が日本海側にあると勘違いしてて(笑)

良寛 (笑)

山本 松山と周防大島に行った後、実家で「あーどうしようかな」ってダラダラしとった時に、母親が「尾道は?」って。10年ぐらい前に父親が尾道に単身赴任しとったから遊びに来たことがあって、その時に凄い楽しかった思い出があったから、「尾道いいな〜」って思って。で、その時に尾道が瀬戸内海に面してることを知って(笑)

良寛 そのタイミングなんですね(笑)

山本 それで、尾道に行く前に調べたらゲストハウスが出来とって、空き家再生プロジェクトとかもあって。自分が宿をやるにしてもDIYでやりたかったから、そういうの学べるんじゃないん!?って思って。それで来た感じかな。

良寛 じゃあ来たタイミングで、つるさんが辞めるって話があったんですか?

山本 いや、来た時にはそんな話は全然なくて。ちょうどスタッフ募集のチラシがあって、「募集してるんっすね〜」ぐらいな感じで。最初はさっきも言ったように畑とか別のことがしたかったから。その頃、整体マッサージとかも興味あって(笑)

良寛 (笑)

山本 だから、そんなことも話しながら探したりしてて。でも、かなり難しくて。そしたら、10日ぐらい滞在してたからお金もなくなってきて。それで「あー、どうしよ」って悩んどったら、つるさんに「それはもう思考停止だよ」って言われて。「確かに、思考停止するのが1番楽だな。よし、決めよう」って思って。

良寛 思考停止!? 考えるのを辞めた?

山本 そうそう。考えたらキリがないし。岐阜の郡上八幡にも知り合いがおって、その人が今度ログハウスを建てるから来るかって話もあったんだけど、お金がなくて。お金があればもっと他のところもいろいろ見てみたいな〜、バイトしてまた動こうかな〜とも思ったけど、もう思考停止に(笑)

良寛 意図的に思考停止にさせた、と(笑)

山本 もう思考停止に、した。

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地元に帰った姿が想像出来ない

良寛 移住願望自体は元々あったんですか?

山本 あったあった。大学入った時には、東京以外で、しかも地元の近くに住むいたいな、って思ってた。

良寛 地元は嫌だったんですか?

山本 地元は、まだ帰る気がせん(笑) まだって言うか、たぶん無いかな〜(笑)

良寛 (笑) それはなんでなんですか?

山本 なんでやろうね……。18歳で地元を出た時から……。もうなんか帰りづらいよね、今更(笑)

良寛 帰りづらい(笑)

山本 今更戻って何するってわけでもないし……。なんか帰った姿が想像出来ん。

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尾道はタイミングがすげぇ良かった

良寛 じゃあ尾道は仕事があったから選んだって感じなんですかね?

山本 仕事があったから来たんだと思う。尾道はタイミングがすげぇ良かったんよ。仕事も見つかって、家も今furico※3が入ってるとこが空いてて。

良寛 最初あそこだったんですか!?

山本 そうそう。だから、もうバッチリやったね。

良寛 じゃあ全然ここでいけるやん、と。

山本 もし松山で仕事や家があれば、松山でやってたと思うし。

良寛 本当にタイミングが良かったんですね。

山本 周防大島はちょっと難しかったかな。車が無いと生きていけないから。

良寛 確かにあそこはそうかもしれないですね。じゃあ尾道にすごいこだわってたわけではなくて、数ある候補の中で、たまたまタイミングが合ったがあったのが尾道だったと。

山本 そうそうそう。

※3 furico
 あなごのねどこの敷地内、細い路地奥の庭の更に向こう側にある週末だけOPENする雑貨屋さん
 2階部分にはフリーアコモデーションスタッフ(ヘルパー)の部屋がある

 

「尾道に来たい」って思ってる人は慎重

良寛 これだけ移住者が増えてる中で、「タイミングが良かった」って人が多いように感じるんです。前回インタビューした濱田さんもそうですし。

山本 濱田さんもタイミングやろうね。仕事もあったし、住むとこもあったし。

良寛 それは、尾道にそういうタイミングを受け入れる環境が揃っているからマッチしやすいかったのか、それとも本当にたまたまなのか、どっちなんですかね?

山本 俺より後にも移住を考えてる人も来たけど、結局住んでない人もおるしね。そういう人って「尾道に来たい」って思ってるから慎重なんよね。

良寛 尾道に対するイメージもあるから、こういう風に住みたいっていう理想もあると。

山本 そう。だから下見に何度も来て、家に帰って考えて、みたいな。

良寛 そうやってめちゃくちゃ選んで移住してきた人ってどのくらいいるんですかね?

山本 知らん(笑)

良寛 (笑) 今のところ僕が知ってる限りでは、思いっきり良く来た感じの人が多いように思うんですよね。実際に移住してくるまで時間のかかってる人って麓さんぐらいしか知らないんです。

山本 そういう意味では小宮さんも5年越しぐらいだよ。

良寛 そうなんですか? 後でインタビューを(笑) 

 

大学卒業時点では普通の就職をするつもりはなかった

山本 ほんと、タイミングだよね。お金もなかったし。親から借りんとそれ以上生活出来んぐらいだったから。親からは借りてまでやるか〜みたいな。

良寛 普通の一般的な就職は考えなかったんですか?

山本 今までの人生で?

良寛 大学卒業時点で。

山本 それは全然するつもりはなかった。俺、高校卒業してすぐ就職してて。

良寛 そうなんですか!? それは知らなかったです。その時はどういう職種だったんですか?

山本 製鉄会社の現場やけど。そこそこ大きい会社だったから、そういう会社に入るの嫌だった。

良寛 じゃあ大学卒業時点では絶対に就職するつもりはなかったと。

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いつかは独立したい

良寛 尾道にはずっと住むつもりなんですか?

山本 それはわからんな(笑)

良寛 (笑)

山本 俺も独立したいしさ。それがどこになるかわからんし。でも、尾道の近くがいいな、とは思っとる。

良寛 やっぱり自分でゲストハウスをしたい?

山本 んー、ゲストハウスかどうかはまだわからんけど。

良寛 形はどうであれ、独立したいと。

山本 そうそう。

良寛 それがいつどんな形になるかは、わからんと。

山本 そうやね。あんま言っちゃうと……(笑)

良寛 (笑) とりあえず当面はここで寝床長として頑張ると。

山本 日々、勉強の毎日です(笑)

良寛 こんな寝床長に会いたい人は是非あなごのねどこまで! 何か最後にPRありますか?

山本 んー……。もう1年、来年まであなごのねどこが存続出来るように、もっともっともっと成長します。寝床長2年目のあなご、ぼちぼち頑張ります!

良寛 (笑) ありがとうございました!

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【第一弾】

【第三弾】

【第四弾】

【第五弾】

【第六弾】

ABOUT ME
りょうかん
1990年11月 鳥取市生まれ / ブロガー兼WEBライター / 鳥取と熱海の二拠点生活中 / ✍毎日noteを書いてます / Amazonほしいものリスト / お仕事のご依頼は こちら を参照ください