「地方創生」の本質は「生産性の向上」にある。行政も民間も目を逸らすな!

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どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。

東洋経済オンラインで公開された「日本の生産性」は、どうして低すぎるのかという記事が話題になっています。

ブーム化してしまった「地方創生」の本質も「生産性の向上」にあると思っているんですが、あまり語られることがない気がするので、今日はそれをテーマに記事を書いてみます。


「地方創生」とは何なのか

まず、根本的に「地方創生」とは何なのか、おさらいしてみましょう。

Wikipediaには以下のようにあります。

地方創生とは、…、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策である。

…、地方における安定した雇用の創出や、地方への人口の流入、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえ、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域間の連携を推進することで、地域の活性化とその好循環の維持の実現を目指すとしている。 参照:Wikipedia

また、Yahooニュース「なぜ地方創生は難しいのか」の中で、石破茂・前地方創生担当相は以下のように語っています。

地方創生の狙いは、地方に雇用を生み東京への一極集中を是正し、そして、最終的には日本の人口減少を食い止めることにあります。(by 石破茂) 参照:なぜ地方創生は難しいのか

つまり、人口減少フェーズに突入した今の日本において、人口減少を食い止めるために東京から地方へ人口流出を図りたい。そのために各地方で雇用を生みましょう、という施策です。

 

人口が減少すると困るのは誰か

では、そもそも人口が減ることで困るのは誰なのでしょう?

2014年に増田寛也氏が「消滅可能性都市」というレポートを出して世がざわつきましたが、このレポートでは『女性が減少し出生数が減っていき人口が1万人を切ると、自治体経営そのものが成り立たなくなるよー』という指摘をしています。

つまり、人口が減少して直接的に影響が生じるのは「地方自治体」なのだとはっきりと言っています。(もちろん、公共サービスの低下などで住人も間接的に影響を受けます)

極端な言い方をすれば、「地方創生」とは「地方自治体の財政立て直し」だとも言えるでしょう。現状ですら地方交付税依存で実質的な赤字財政の中、将来的に人口が減れば税収も減り(地方税の約40%は住民税!)、状況が悪化していくことは火を見るよりも明らかなので、今のうちになんとか手を打ちましょう、というのが本当の目的だと思います。

 

財政立て直しには「生産性向上」が必須

地方創生が謳われ始めた問題意識としては、「人が減る→税収が減る→自治体経営が成り立たなくなる」という図式で表されます。

人が減る

税収が減る

自治体経営が成り立たない

そして、その問題を解決するために「人が減るなら増やしましょー」と叫び、出生率の低い東京から出生率の高い地方へ人口の流れを作ろうと呼びかけ、人を呼ぶため(もしくは少しでも税収を上げるため)に雇用を生みましょうと号令を出しているというわけですが、そう簡単にはいきません。

本当に見なければならないのは、「人が減ると本当に税収が減るのか」という視点と、「税収が減ると本当に自治体経営は成り立たないのか」という視点の2つだと思います。

 

地方自治体にとって地方税の約40%を占める住民税は大きな税収の柱のひとつです。人口が減ると住民税の税収額も減るような錯覚をしてしまいます。

しかし、住民税には所得に応じて計算される「所得割」があるため、住民一人ひとりの所得額が多くなれば当然税収額も増えます。つまり、民間企業が生産性を向上させることで従業員の給与を上げることが出来れば、人口が減っても税収が下がらない可能性もあるのです。(民間企業にとっても利益が上がり損はない)

ちなみに、ここで指摘する「生産性」とは、単に労働時間を減らしたり人件費を削減することではありません。まして会議の時間を短くすることでもないです。下記の記事を読んでみてください。

また、経営は収入と支出のバランスです。自治体と言えど、収入が減っても支出を減らすことが出来れば、経営が成り立たなくなるわけではありません。

しかし、そのためには、費用の削減(コストカット)ももちろん大事ですが、それ以上に「どれだけ投資効率の良い税金の使い方が出来るか」が肝になります。

例えば、公共施設内の空きスペースに民間テナントを誘致することで維持管理費の一部を賃料で補うアイデアや、地域おこし協力隊の採用基準を引き上げて能力のある人だけを採用するなど、ちょっとしたことで税金の投資効率が格段のよくなる方法はたくさん考えられます。

すなわち、民間企業も行政もともに「生産性の向上」と真正面から向き合わない限りは、地方創生は絵に描いた餅で終わる可能性が高いのです。

「生産性」=「得られた成果」/「投入資源」


まとめ

「地方創生」と「生産性の向上」について書いてみましたが、今回書いた内容は少し極論なのかもしれません。

ただ、今の地方の状況は本当に危機的なところまできています

今の日本のシステムは、「東京」という超黒字部門が「その他の地方」という赤字部門を支えている構造になっており、健全な経営感覚であれば赤字部門を真っ先に削り黒字部門に投資をしたほうが良いという判断を下すでしょう。

そう考えると、赤字部門である「東京以外の地方」は待ったなしの状況に追い詰められています。

どんなに「愛着がー」「郷土愛がー」「文化がー」「自然がー」と叫んでも、自治体経営が成り立たなくなれば社会保障を始め公共サービスの維持は不可能です

そうならないように、その地域に根を生やす企業経営者や自治体首長は、「生産性の向上」から目を逸らさずに真正面から向き合うべきではないでしょうか。

 

ちなみに、「生産性の向上」については、マッキンゼー出身の伊賀泰代氏の著書『生産性』を読んで、色々と考えさせられました

また、「地方創生」と「生産性」の関連については、まちづくり業界で”狂犬”と呼ばれている木下斉氏の著書『稼ぐまちが地方を変える』を繰り返し読んで勉強しています

この2人は、奇しくも東洋経済オンラインの「日本の生産性」は、どうして低すぎるのかの記事内で登場しています。

興味を持った方は、上記の2冊と合わせて読んでみると得るものが多いですよ

 

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りょうかん

りょうかん

オーナー経営者Book Cafe ホンバコ
1990年生まれ、鳥取育ち。 「Book Cafe ホンバコ」のオーナー経営者。 プロフィールをより詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。  個人株「VALU」もやってます→【りょうかんのVALU

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