りょうかん(@ryokan_1123)です。
9月3日にiOS版がリリースされた「KOU」というアプリをご存知でしょうか?
コミュニティ内で「感謝」をベースにコインの贈り合いができるサービスなんですが、今回はこのプロジェクトを推し進めている株式会社ツクルバCCO・中村真広さんへの公開インタビューの様子をお届けします。
インタビューを実施したのは、リリース直前の8月下旬。場所はツクルバの社員旅行先だった静岡県熱海市のゲストハウスのテラスで、以下のような話をお聞きしました。
・KOUで目指したい世界観
・KOUの使い方へのヒント
・事業としてのマネタイズ
すでにアプリを使い始めている人、そして使うことを検討している人にとって、参考になる内容だと思いますので、のんびりとご覧ください!
こちら、ゆるゆると始まりました!#KOU #コミュニティコイン #コミュニティテック
→8月28日(火) 熱海市でコミュニティコインのアプリ「KOU」を開発中の中村真広さんに公開インタビューを実施します!|りょうかん @ryokan_1123|note(ノート) https://t.co/f3vGjS2TVA pic.twitter.com/f9AzR0lFdg
— KOU(公式アカウント) (@KOU_community) 2018年8月28日
実施日:2018年8月28日
やりたいのは「コミュニティのためのツール作り」
、、、というわけで、よろしくお願いします!
早速なんですが、「KOU」というサービスの説明をしてもらっても良いですか?
で、突破口はないかと考えていたときに、コミュニティ通貨みたいなものが輝いてみえた。1年ぐらい悶々とした時期を経て、今年の2月から本格的に始動したのが「KOU」というサービスです。
詳細はこちらの記事を読んでみてください。
>> ツクルバ創業7年の歴史からコミュニティアプリ「KOU」の未来|ミレニアル世代のアタマの中
メッセージ付きでコインを送れるサービス
たとえば現金で御祝儀を渡すような形もあれば、SNSで「いいね!」するみたいな形もある。けど、フォーマルすぎたりライトすぎたりするからその間を作ろうとしているのが KOU というわけです。
たとえば、りょうかん君に対して「イベントを開催してくれてありがとう」というメッセージと一緒に「39ATMコイン」を送れたりする。(ATM=熱海)
さらに、月間MVP的な形で今月一番感謝された人は誰なのかというランキング機能も追加していて。これによって、金銭的な結果ではなく、コミュニティの中でアクティブな人とかハブになっている人を賞賛できたりするんじゃないかなと。

先輩に奢ってもらった後輩が「肉が美味しかったです!」と「29コイン」を送ったりとか(笑)
自分が何コインを持っているかというのはある瞬間を切り取ったときの数字でしかなくて、むしろトランザクションをたくさん生み出している人の方が素敵だよね、という価値観を大事にしたい。

KOUが参考にした手帳型(通帳型)の地域通貨の代表例でもある神奈川県の藤野の「萬(よろづ)」の仕組みだとゼロからスタートして無限にプラスにもマイナスにもできる。だけど、それだと円の世界に生きている我々にとってはちょっとわかりにくいということで、初期値を5万コインに設定して下限を作った経緯もあります。
都心の人を村人化して「お金のリハビリ」をしよう
でも、KOUの価値観って地方の田舎に行けば行くほど当たり前にあったりするんだよね〜。
で、一番その価値観が無いのが東京生活の中だったりする。だから、KOUは都心の人を村人化することでお金のリハビリをしよう!というプロジェクトだったりもするわけです。
僕は“感謝経済”と呼んだりしてるんですけど。
一方で、人の心をベースにした“感謝”みたいなものにアンカーポイントを置くと、絶対量は決まってなくて感謝すればするだけ無限に増えていく。それって超すごいなって思うんですよ。
で、取り戻した上で既存の通貨も感謝経済の振る舞いで使えば、お金がビビットになるような気がしていて。
だから、「感謝経済を通じて貨幣経済をちょっとズラす」ということが本当にやりたいことだったりするんですよ。
年内リリース目標のアンドロイド版の開発を急いでいる
ツクルバ社内のいくつかのチームにプロトタイプを使ってもらってたと思うんですけど、その時にうまく使いこなしてた人たちの特徴とか、あまり上手く行かなかったパターンって、どんな感じだったのかな?っと。
出て来たアイデアを実現してもiPhoneユーザーしか試せないので、「いつAndroid版が出るんですか?」という意見は何度も出てましたね。
だから、iOS版が出てもプレ期間だと思っていて、Android版がリリースしてようやくスタートだと思ってます。コミュニティツールとか言ってるのに世の中の半分が使えなかったら導入できないじゃん!って話ですからね(笑)
でも、これまでもそうだったんですけど、サービスの初期って自分たちの感性を信じてマーケティングデータとか全無視で突っ走る期間が1年弱はあったほうがいいと思っていて。なので、一旦は仮説で走りきってみようと思います。
マネタイズはしばらく考えない!
たっけ君のVoicyの中で「社会実験」と言われてたんですけど、開発するだけでもかなりの費用がかかっているはずだよな…、と。
最適な広告枠を作ってバナーを売ったりすればできると思うんですけど、でもそれって面白い?って思ってて。
KOUの公式コミュニティみたいなものを作って、そこで還元してもらうみたいなことでもいい気がしてます。たとえば「KOUの宣伝をしてくれる」とか「運営チームに肉を送ってくれる」とか。
それこそ「Android開発できます!」みたいな人がいたら面白いし、KOUらしいと思うんですよね。
そう考えると、株式会社としてやってるけど他のカタチにした方がいい気がしてくるよね。自分たちで「円」を注ぎ込んで「円じゃない世界を作ろう!」ってやっているのって変な話でさ!(笑)
たとえば、このムーブメントを社会実験するための一般社団法人やNPOというカタチもしっくりくるというか。途中で変えてもいいかなと思ったりはするな。
長いスパンで良いサービスになっていくように、僕自身もユーザーとして使い倒してみようと思います!今日は貴重な時間をありがとうございました!
明日までの社員旅行を全力で楽しんでください!
今後に KOU ご期待ということで(笑)
まとめ:編集後記
いかがだったでしょうか。
このインタビューの実施後、リリースされたiOS版アプリを試用してみているんですが「既に輪郭のあるコミュニティ内でのコミュニケーションをより滑らかにするためのツール」としての使い方が最もしっくり感じています。
#KOU を使ってみるところから始めてみよう、ということで早速コミニュティを作成してみた。
まずは既にある鳥取のブロガーコミニュティの名前で。
事前に話をせずに勝手に作ったから、誰か参加してくれるのか不安…w pic.twitter.com/VnxwQimKvc— りょうかん@hitotokiシェアハウス (@ryokan_1123) 2018年9月3日
実際にコインを発行するコミュニティを作成して実感したけど、「顔の見える関係の集まり」でないとダメだな。
ツイッターとかで広く参加者を募集する感じじゃなくて、クローズなコミュニティ内で『お礼を伝えるツール』とか『会話を生むためのコミュニケーションツール』みたいな使い方が正しい。
— りょうかん@hitotokiシェアハウス (@ryokan_1123) 2018年9月3日
触って1時間の感想だけど、#KOU を使ってみると良さそうなコミュニティの例を挙げると、
・会社(部署毎とか)
・プロジェクトチーム
・シェアハウス住人
・ブログ毎日投稿サロン
・定期イベント開催グループみたいなところかな〜
— りょうかん@hitotokiシェアハウス (@ryokan_1123) 2018年9月3日
とは言え、やはり「Android版が未リリース」という部分でコミュニティ内の全員が使えないという状況に物足りなさも感じています…。
年内にリリースされるまではコミュニティ内で色々な使い方を試しておいて、2019年から本格的にコミュニティに導入してみる感じが良いのかな〜
興味のある人は一度ダウンロードして触ってみてください。このサービスは実際に使ってみて感じることの方が多いと思います!
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KOUのサービスストーリー
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基本的な機能について
≫ 【入門編】 #コミュニティコイン のアプリ「 #KOU 」機能解説!
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