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【書評】釈徹宗さんと笑い飯・哲夫さんの共著「みんな、忙しすぎませんかね?」は読むだけで仏教的な教養が身につく良書だった!

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どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。

釈徹宗さんと笑い飯・哲夫さんの「みんな、忙しすぎませんかね? – しんどい時は仏教で考える。」を読みました。

この本では、NHKの名番組に出演経験の僧侶と人気お笑い芸人による「身近な問題(全24題目)への往復書簡形式な回答」と「計4つの対談」が収録されており、読んでいるうちに仏教の思考回路や教養が自然と理解できる内容になっています

✅ 教養としての仏教を気軽な想いで学びたい
✅ 笑い飯・哲夫さんの思考の深さに触れたい
✅ なんとなく心の軽くなる書籍を読みたい

という人におすすめしたい一冊です。

当記事の内容

✔︎ 「みんな、忙しすぎませんかね?」の概要の解説
✔︎ 特に勉強になった仏教的な教養紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想

釈徹宗さんと笑い飯・哲夫さんの共著「みんな、忙しすぎませんかね?」ってどんな本?【概要】

みんな、忙しすぎませんかね?」は、2019年8月3日に発売された書籍です。

全272ページの本なので、集中して読めば【約2.5時間】で読み終えることができます。

ザックリと内容を紹介すると、

・全24題目に著者の2人が往復書簡形式で回答を描き交わしている
・仏教の知識が多く含まれているため読むだけで自然と視座が上がる
・お笑い芸人の哲夫さんの着眼点や造詣の深さに驚きと感動を覚える

という感じ。個人的には『哲夫さんの回答に感銘を受けながら、それを釈さんの回答が補完している感じ』にグッと胸を掴まれました。

りょうかん
りょうかん
何度も読み返したくなるような味わい深い書籍です!

著者の「釈徹宗さん」と「笑い飯・哲夫さん」ってどんな人?

著者の「釈徹宗しゃくてっしゅうさん」と「笑い飯・哲夫てつおさん」のプロフィールも紹介しておきます。

釈徹宗(しゃくてっしゅう)
・1961年生まれ 大阪府出身
・大阪府立大学大学院博士課程 修了
・相愛大学人文学部 教授
・NPO法人リライフ 代表
・NHK「100分de名著」に出演

笑い飯・哲夫(てつお)
・1974年生まれ 奈良県出身
・関西学院大学文学部哲学科 卒業
・2000年 相方の西田幸治とお笑いコンビ「笑い飯」結成
・2010年 M-1グランプリ 優勝
・愛読書は三島由紀夫作品

2人とも単著も出版しているので、合わせてチェックしてみてください。

 

「みんな、忙しすぎませんかね?」の目次は?

みんな、忙しすぎませんかね?」の目次は下記の通りです。

はじめに — 身近な問題を仏教で捉えなおす
一|仕事は楽しい?
二|怒るということ
三|煩悩とは?
四|地獄ってどんなところ?
五|運を考える
対談 バリアーを下ろしてみる
六|努力は報われる?
七|孤独について
八|生まれ変わりについて
九|家族について
対談 極端なことを言ったら間違っていることになる
十|自殺は許される?
十一|苦手な人
十二|「バチが当たる」について
十三|お墓参り
四|戒名の値段
対談 「内在時間」をネタに考える
十五|退屈
十六|仏壇は必要?
十七|心を強くする
十八|調子に乗る
十九|友達って必要?
対談 お笑いと宗教の関係
二十|お金は好き?
二十一|苦手なこと
二十二|食欲
二十三|しがらみ
二十四|死んだらどこに行く?
おわりに — 釈 徹宗
おわりに — 笑い飯・哲夫

全24個の題目のそれぞれに2人が回答しているので、気になる箇所だけを読めばOKかなと!

りょうかん
りょうかん
個人的には「対談」が面白かったので全4箇所の対談ページはぜひ読んでほしいです!

 

「みんな、忙しすぎませんかね?」で特に勉強になった仏教的な教養【紹介】

所詮、人間は「独生独死独去独来」である

大乗仏教の経典「無量寿経」には、このような言葉があると言います。

独生どくしょう独死どくし独去どっこ独来どくらい

この言葉は、「しょせん、独りで生きて、独りで死んでいくのが、人間の実相だ」ということを示しています。

仏教の基本姿勢の中には『人間は本質的に独りであることを自覚せよ』という教示があり、方向性の違う者と一緒に歩むぐらいなら、独りで生き抜くことを説いているらしいです。

「賢明で協同し行儀正しい明敏な同伴者」とともに歩め

しかし、その一方で、最古の仏教思想を伝える貴重な経典「スッタニパータ」の第1章の中にある『犀角経さいかくきょう』11番目の詩句には、

「もしも汝が、賢明で協同し行儀正しい明敏な同伴者を得たならば、あらゆる危難にもうち勝ち、こころ喜び、気をおちつかせて、かれとともに歩め」

と書かれていると言います。

これは、同じ方向に歩む仲間に出会うことができたなら共に歩めという意味です。

つまり、仏教は『人間は本質的に「独り」だが、同じ歩みの仲間と歩めることはとても幸せであるという』と矛盾を含んだ教えを示しており、僕はこのことがとても味わい深く感じました。

右腕に「孤独の自覚」、左手に「つながりの喜び」

そして、釈さんは、「みんな、忙しすぎませんかね?」の中でこのようなことを書かれています。

右腕に「孤独の自覚」、左手に「つながりの喜び」を抱えながら、生き抜いていくのが我々の人生なのではないでしょうか。

この言葉、めちゃくちゃグッときませんか??

りょうかん
りょうかん
僕は思わず「最高かよ」と呟いてしまいました(笑)

このような心に沁みる内容が他にもたくさん登場する書籍です。ぜひ手元に置いて何度も読み返してみてください。

「みんな、忙しすぎませんかね?」を読んだ感想【書評まとめ】

この記事では、【書評】釈徹宗さんと笑い飯・哲夫さんの共著「みんな、忙しすぎませんかね?」は読むだけで仏教的な教養が身につく良書だった!について書いてきました。

正直「僧侶とお笑い芸人のかけ合いって面白いのかな?」と思いながら興味本位で読み始めた書籍でしたが、予想の何倍も興味深く唸らされる内容でビックリしました。

特に、笑い飯の哲夫さん。
完全にナメてました。

これほどまでに仏教についての造詣が深く、斬新な着眼点で世界を切り取る人だとは思っていなかったので、その驚きだけで一気に読まされた感すらあります。

りょうかん
りょうかん
しかも、ちゃんと笑いの要素を入れてくるあたり・・・完全に心を掴まれましたww

なんだから疲れたな〜、、、というときにぜひ手にとって読んでみてほしい一冊です!

そして、何度も読み返すことで味わいがどんどん深くなっていく書籍じゃないかなと。この機会に自宅の本棚に入れることをおすすめしておきます!

本書の内容まとめ

✔︎ 僧侶とお笑い芸人が身近な問題を仏教で捉え直す
✔︎ 全24題目に対して往復書簡形式で回答している
✔︎ 笑い飯・哲夫さんの視点と造詣の深さがポイント

 

というわけで、今回の記事は以上です。

では、また!

 

ABOUT ME
りょうかん
1990年11月 鳥取市生まれ / ブロガー兼WEBライター / 鳥取と熱海の二拠点生活中 / ✍毎日noteを書いてます / Amazonほしいものリスト / お仕事のご依頼は こちら を参照ください