どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
池上彰さんの「日本の戦後を知るための12人」を読みました。
この本では、文藝春秋西館で行われた全10回の講義「〈夜間授業〉池上彰 “戦後”に挑んだ10人の日本人」に内容や「講義で飛び出たQ&A」がまとめられています。
✅ 昭和後期から平成初期のニュースをあまり知らない
✅ 現代の日本に影響を与えた重要人物たちを学びたい
✅ 池上彰さんの解説する「現代人物史」に興味がある
という人に強くオススメしたい一冊です。
特に、令和の社会を支える平成生まれは絶対に読んでおくべきかなと!
✔︎ 「日本の戦後を知るための12人」の概要を解説
✔︎ 戦後に挑んだキーパーソンを簡単に紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想
池上彰さんの「日本の戦後を知るための12人」ってどんな本?【概要】
「日本の戦後を知るための12人」は、2019年11月13日に発売された書籍です。
全243ページの本ですが、講義形式で読みやすいので、【約2.5時間】ほどで読み終えることができます。
ザックリと内容を紹介すると、
・池上彰さんが戦後に挑んだ功罪ある人物を紹介している
・政治家から実業家や上皇陛下まで多種多様な解説がある
・令和を生きる我々が学ぶべき日本近代史の裏側を知れる
という感じです。
著者の「池上彰さん」ってどんな人?
著者の「池上彰さん」のプロフィールも紹介しておきます。
池上彰(いけがみあきら)
・1950年生まれ 長野県出身
・慶應義塾大学 経済学部 卒業
・1973年 NHK入局(報道記者やキャスターを歴任)
・2005年 NHK退職(フリージャーナリストとして幅広く活躍)
・2016年4月より 名城大学教授 や 東京工業大学特命教授 に着任
テレビでもニュース解説系の番組に出演しているので、ほとんどの方がご存知かなと!
関連書籍はどれもわかりやすく読みやすいので、ぜひ気になるタイトルがあれば合わせて読んでみてください〜!
・14歳からのお金の話
・14歳からの政治入門
・世界を変えた10冊の本
・池上彰のはじめてのお金の教科書
・知らないと恥をかく世界の大問題10
・新版 知らないと損する 池上彰のお金の学校
「日本の戦後を知るための12人」の目次は?
「日本の戦後を知るための12人」の目次は下記の通りです。
第1回 田中角栄
—— 今、見直される理由
第2回 江副浩正
—— 情報社会の開拓者
第3回 小泉純一郎
—— 断言する “変人” 政治家
第4回 中内 㓛
—— 価格破壊の風雲児
第5回 渡邉恒雄
—— 読売帝国の支配者
第6回 堤 清二
—— 詩人経営者の血脈
第7回 村上世彰と堀江貴文
—— 金儲け至上主義と国策捜査
第8回 石原慎太郎
—— 暴言と思いつきの長期都政
第9回 池田大作と創価学会
—— 政教分離と自公連立
第10回 上皇陛下と上皇后・美智子さま
—— 象徴天皇としての試行錯誤
あとがき —— 授業を終えて
「日本の戦後を知るための12人」ってどんな人たち?【田中角栄・江副浩正・小泉純一郎を紹介】
「日本の戦後を知るための12人」に載っている方々の中から、【田中角栄・江副浩正・小泉純一郎】の3名について、それぞれ簡易的に紹介させてもらいます。
本書に載っている内容を踏まえて書いているので、手に取るかどうかの判断材料にしてみてください!
田中角栄|天才的な人心掌握術を持つ稀代の金満政治家
田中 角栄(たなか かくえい)
政治家 (第64・65代の内閣総理大臣)
1918年生まれ 新潟県出身
名前だけは聞いたことがあるかもしれません。今の日本に高速道路や新幹線など網羅的な交通網が整備されたのは、彼の『日本列島改造論』がベースになったとも言われています。
いわゆる『ロッキード事件』と言われる戦後最大の汚職事件で逮捕され、【金満政治】の印象も強い田中角栄ですが、実は総理歴任期間はたったの2年間だけ。
ただ、その実行力は群を抜いており、「日中国交正常化」や「原子力発電の促進」などを一気に推し進めた実績は、現代の日本に多大なる影響を与えています。(強引に促進するプロセスやその影響の良し悪しには評価がわかれているようです・・・)
江副浩正|情報を売るビジネスを広めたリクルート創業者
江副 浩正(えぞえ ひろまさ)
株式会社リクルート 創業者
1936年生まれ 愛媛県出身
『リクルート事件』を知っている人っていますか?
ぶっちゃけ、平成生まれの僕は知らなかったです。
リクルート創業者の江副さんが、自社(リクルート)の未公開株を政財官界やマスコミに配ることで利益を供与したとされている事件で、当時は一大ニュースになったのだとか。
今でこそ『リクルート』と言えば「就活で使うツール」のイメージが強いですが、元々は東大生向けの求人広告で稼ぐ広告掲載事業が始まりで、「情報を売るビジネス」を広めた立役者でもあるそうです。
そこから不動産事業に目覚めて破竹の勢いでビジネスを拡大していくのですが、、、
その結果、政治家との繋がりが生まれて「政商」のような存在になってしまったことで『リクルート事件』に発展してしまった、というのがコトの流れとのこと。
ただ、その根本には「無類のプレゼント好き」という性格があったようで、本人に「賄賂」の自覚があったかどうかは・・・真相は歴史の闇に消えてしまったようです・・・
小泉純一郎|ビジョンを語って中身は丸投げの変人政治家
小泉 純一郎(こいずみ じゅんいちろう)
政治家(第87・88・89代の内閣総理大臣)
1942年生まれ 神奈川県出身
僕が中高生だった頃の日本の首相。「小泉劇場」「小泉チルドレン」「郵政民営化」「自民党をぶっ壊す」「感動した」などのフレーズだけが耳に残っており、とても印象的なキャラの濃い総理だったイメージです。
ただ、本書を読んで、その印象がガラリと変わりました。
なんか、、、『ビジョンを語って中身は丸投げな人』って感じ、、かも?
池上さんも、「この人は語彙——ボキャブラリーの少ない人だなと思いました。彼はよく一言で物事を表現しますよね。難しい言い回しはせずに印象的なワンフレーズで片付けたり、主語と述語だけだったり。例の大相撲を感染したときに発した「感動した」の一言もそうでした。」と語っています。
小泉さんの最も力を入れた政策と言えば『郵政民営化』がパッと浮かびます。
が、この政策も「1回目の選挙の際に、アテにしていた特定郵便局長たちが同じ自民党のライバル候補を応援して落選してしまった恨みから実施した」という説があるようです。
実際の中身も
国家公務員を24万人減らせます!
→ 郵便局の国家公務員の給与は元々「郵政事業で稼いだお金」で支払われていた(税金の節約にはならない)
郵政改革のためには財政投融資の改革が必要不可欠だ!
→ すでに橋本内閣のときに改革が行われて財政投融資の仕組みは打ち切られていた(意味ない)
と発言に「!??」と言わざる得ないものばかりだったのだとか。
他にも、「北朝鮮の拉致問題」「原発廃止」など、ビジョンを高々と掲げたものの道筋はノープランなものが多々あるようです、、、。
(息子の小泉進次郎環境大臣の発言も、言われてみれば「高いビジョンを叫びながら中身がない」ような気も……ww)
ここでは紹介しきれませんでしたが、他の9名の方々も非常に興味深いストーリーを持っており、令和を生きる私たちは日本近代史の重要な人物として知っておくべきだと感じます。
少しでも興味を抱いた方は、ぜひ本書を手にとってみてください!
「日本の戦後を知るための12人」を読んだ感想【書評まとめ】
この記事では、「【書評】池上彰さんの「日本の戦後を知るための12人」は令和を生きる僕たちの知っておくべき現代人物史が学べる!」について書いてきました。
正直に言うと、本書を読んでみようと思ったきっかけは、中田敦彦のYouTube大学の「田中角栄の回」で紹介されていたことです。
この動画を見たあとに書店でたまたま見かけてパラパラと読んでみたところ、「小泉純一郎」「村上世彰」「上皇陛下」の3名について、知っているようで知らない話がたくさん載っていたので衝動買いをしてしまいました。
読んで感じたことは、
という感情です。平成2年生まれの僕にとって、戦後の昭和後期から平成初期までの期間に起きたニュースには『わかっているつもりで知らない出来事』が多いんだなと。
僕と同じような平成生まれの方々には、現代の日本に良くも悪くも多大な影響を与えた人たちを知れるいい書籍だと思います。
少しでも興味を持った方は、ぜひ読んでみてください!
✔︎ 池上彰さんが戦後に挑んだ功罪ある人物を紹介している
✔︎ 政治家や実業家、上皇陛下まで多様な人を解説している
✔︎ 令和を生きるうえで知っておくべき日本近代史を学べる
というわけで、今回の記事は以上です。
では、また!