どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
山中俊之さんの「世界94カ国で学んだ元外交官が教える ビジネスエリートの必須教養 世界5大宗教入門」を読みました。
この本では、世界の五大宗教(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教・仏教)の特徴が「明日から雑談に使えるぐらいの概要」でザッとまとめられています。
✅ 外国人とビジネスの機会がある
✅ 主要宗教の基礎知識がほぼない
✅ 自分は無宗教派だと思っている
という人が読むと、めちゃくちゃ有益な学びを得られる一冊です。
一番のポイントは、
宗教偏差値の低い日本人に向けて「最低限押さえておくべき各宗教の常識」と「日本(自国)の宗教観」を簡単にまとめてくれている
という点かなと。
世界の人たちとビジネスをすることが当たり前になる時代において、相手の宗教や宗教観を知らないと致命的なミスになる可能性がグッと高まります。
そのような失敗を防ぐためにも、そして、相手からの信頼を得てビジネスチャンスを掴むためにも、宗教偏差値は高めておいて損することはありません。
というわけで、この記事では「【書評】知らないでは済まされない!ビジネスマンの必読書「世界5大宗教入門」で宗教偏差値を上げよう」について書いていきます。
✔︎ 「世界5大宗教入門」の概要を解説
✔︎ 読むまで知らなかったトリビア紹介
✔︎ 実際に読んで感じた個人的感想
山中俊之さんの「世界5大宗教入門」ってどんな本?【概要】
「世界5大宗教入門」は、2019年8月22日に発売された全312ページ書籍です。
休憩しながらトータル【約3.5時間】ほどで読み終えることができます。
ザックリと内容を紹介すると、
・なぜ「宗教」が必須教養なのか?
・世界5大宗教の基礎知識と各宗教の詳細
・宗教と現代の科学・政治・経済との関係性
が各章でまとめられています。特に、第1章の「基礎知識編」と第6章の「自国(日本)の宗教編」については、必読の価値がめちゃくちゃ高いと感じました。
目次は下記の通りです。
第1章 宗教の基礎知識
第2章 ユダヤ教
第3章 キリスト教
第4章 イスラーム教
第5章 ヒンドゥー教・仏教
第6章 日本の宗教
第7章 科学・政治経済と宗教
著者の「山中俊之さん」ってどんな人?【元外交官】
「世界5大宗教入門」を書いた山中俊之さんの簡単なプロフィールをまとめてみました。
・外務省からキャリアをスタート
・エジプト, イギリス, サウジアラビアなどに赴任
・過去に訪れた国は合計94ヶ国に及ぶ
・退職後に起業してコンサル&研修講師としてビジネス展開
・ビジネスと同時に高野山大学で仏教や比較宗教について学ぶ
これらの経験を通して学んできた「宗教と接するコツやタブー」などを整理しているのが本書になります。
最低限押さえておくべき5つのポイントとは?
「世界5大宗教入門」の中では、「ビジネスで使える宗教を身につけるためのポイント」として下記の5つの項目を挙げられています。
① 各宗教における歴史の概略
② 中核となる教義, 戒律, 儀礼や根拠となる聖典
③ 知らないとマズい地雷やNG
④ 知っているとプラスになる話題
⑤ 宗教が現代人や社会に与えている影響
忙しいビジネスマンが各宗教の詳細について完璧に理解することは不可能です。
だからこそ、基本的なポイントだけでも学んでおくことが重要で、「世界5大宗教入門」を読めばそのポイントをしっかりと押さえることができます。
なぜ日本人の「宗教偏差値」は世界最低レベルなの?
そもそも、なぜ日本人の「宗教偏差値」が低いのかと言うと、
✔︎ 物理的&地理的な要因
日本は世界5大宗教の発祥地(中東&インド)から距離があり、しかも島国であるため他民族からの宗教的戦争を仕掛けられることがほとんどなかった
✔︎ 古来の民族宗教の影響
日本に仏教が伝来する以前より「神道」という自然崇拝(八百万の神を信じる考え方)で開祖や教典のない民族宗教があったため、その曖昧な宗教観に厳しい戒律や教義が馴染まなかった
✔︎ 日本の歴史的な独自性
キリスト教が世界的な布教活動をしていた時代に、日本は戦国から江戸という禁教の時代を迎えており、全国民が仏教徒としてお寺に属する制度(檀家制度)が採用されていた
加えて、明治時代には天皇を神のように崇める「国家神道」となり、さらに、第二次世界大戦後にはそれが全否定されるという歴史を経てきており、宗教がタブー視される風潮が強まった
という3つの理由が考えられます。
しかし、世界的には物事のあらゆる面で宗教観が影響を及ぼしているので、いつまでも宗教偏差値の低いことを言い訳にしてしてはダメですよね??
だからこそ、全ビジネスマンの必読書「世界5大宗教入門」を読んでおくべきだなと。
さらに言えば、近年はアメリカを中心に『禅』や『瞑想』への関心が高まっていることもあり、日本の宗教を聞かれる機会も増えてきています。
世界で活躍したいのであれば、少なくとも「自国の宗教」については語れる方が良いので、「世界5大宗教入門」の第6章だけでも読んでおきましょう!
読むまで知らなかった宗教に関するトリビア【紹介】
ここからは、僕が「世界5大宗教入門」を読むまで知らなかった宗教に関するトリビアを、3つほど紹介していきます。
ユダヤ人に成功者が多い理由は「聖典」に書かれてる
「ユダヤ人には成功者が多い」っていうイメージがありませんか??
スターバックスやリーバイスの創業者はユダヤ人だし、相対性理論のアインシュタインもユダヤ人。アメリカ大統領トランプ氏の娘夫婦もユダヤ人になりました。
さらに、世界人口の0.25%のユダヤ人が「ノーベル賞受賞者の20%」を占めるとも言われており、長者番付の上位はユダヤ人が独占している状況です。
なぜ「ユダヤ人」はこれほどまでに優秀なのでしょうか・・・?
その理由は、ユダヤ教徒の守るべき聖典のひとつ「タルムード」にあると言われています。
タルムードに書かれている教えには、
・常に新しいことを学びなさい
・時間当たりの成果をちゃんと意識しなさい
などという「現代のビジネスパーソンの指南書」と言っても過言ではないようなものが多く示されています。
プロテスタントの国が経済発展した理由は「識字率の高さ」
キリスト教の中の宗派のひとつ「プロテスタント」が中心となっている国には、
プロテスタントが主流の国
・アメリカ
・ドイツ
・オランダ
・フィンランド
など、経済的にも財政的にもうまくいっている国が多いと言われています。
一方で、財政的に問題の多いスペインやイタリアは「カトリック中心の国」であり、経済危機に陥ったギリシャが「東方正教会の国」です。
なぜプロテスタントには経済的に成功した国が多いのでしょうか・・・?
その理由のひとつには「識字率の高さ」があると言われています。
伝聞や宗教画による布教を重んじた東方正教会やカトリックなどの宗派と比べて、プロテスタントは「聖書を読んで考えること」を重視していました。
この識字率の高さにより、産業革命の際にマニュアルやハウツーを文字で伝えることができたので、経済発展に成功したというわけです。
他にも、「自主的に考えて行動すること」や「仕事は神の教えに従うこと」という考え方が強かったことも影響していると言いますが、キリスト教の中でもこのような違いがあると知っているだけでも雑談に使えるんじゃないかなと!
イスラム教は「世界でもっとも優しい宗教」なの!?
近年の「イスラム国(IS)」の影響により、イスラム教に対して悪いイメージを持っている人も多いと思います。
が、それは大きな誤解です。
実は、イスラム教は「世界でもっとも優しい宗教」とも言われており、異教徒に対しても寛容な精神を持っています。
というのも、キリスト教が異教徒に厳しく接したことと対照的に、イスラム教では「税金さえたくさん払えば異教徒も受け入れる」という方針を採用していることが多いです。(国によって違いはあります)
その上、強制的な改宗を迫ることもないので、世界的には優しい宗教のひとつとして認識されています。
ただ、イスラム社会で長く暮らしていると、異教徒だった人たちも徐々にイスラム教に同化していき・・・、結果的に税金を多く払うのがバカバカしくなって改宗する人が多いようです(笑)
今後、世界最多の信者を持つ宗教になると予想されている背景には、このようなカラクリがあるんですね!面白い!
と言ったように、「世界5大宗教入門」にはこのような多くの宗教トリビアが書かれています。「思わず話したくなる宗教トリビア」をたくさん知れるのも大きな特徴かなと!
「世界5大宗教入門」を読んだ感想【書評まとめ】
この記事では、「【書評】知らないでは済まされない!ビジネスマンの必読書「世界5大宗教入門」で宗教偏差値を上げよう」について書いてきました。
日本のマーケット規模が縮小している時代、これからはどのビジネスにおいても世界を見据えて展開していくことが求められてきます。
そんな時代において、世界では生活の中心にある『宗教』の知識が欠如していると、思わぬトラブルに陥ってしまうリスクが高いです。
だからこそ、これからのビジネスマンは最低限必要な宗教知識を学んでおくべきだと思います。
そして、そんな必須教養をピンポイントで学べるのが「世界5大宗教入門」です。
読んで損することは絶対にないと断言できる一冊ですので、ぜひこの機会に読んでみてください!
✔︎ 世界5大宗教の基礎的な知識を得られる
✔︎ 話したくなる宗教トリビアをたくさん知れる
✔︎ とりあえず第1章と第6章を読んでおけばOK
というわけで、今回の記事は以上です。
では、また!