どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
鳥取で最高クラスの中高一貫校「青翔開智(せいしょうかいち)」の先生と知り合ったので、学校の見学をさせていただきました!
2014年に開校したばかりですが、かなり評判が良いこの学校。訪れてみたら想像以上に素敵な学校でビックリしました!全国見渡してもトップレベルじゃないかと!
今回は、見学させていただいた際にお聞きしたことを中心に、青翔開智の素晴らしさをお伝えできればと思います。
創立1年目に取材をした内容です。
最新情報は公式ホームページをご覧ください。
取材日:2014年12月16日
中高一貫校・青翔開智とは?
まずは、この学校の概要をざっとご紹介。
「青翔開智」は、平成26年4月に開校した鳥取東部地域で初の中高一貫校です。(鳥取市で唯一)
ICT教育(情報通信技術教育)に力を入れており、校内全フロア無線LANが飛んでいるだけでなく、生徒1人1台iPadを保有しています。
また、図書館環境の充実にも取り組んでおり、校内のあらゆるところに本棚があるのが印象的。
ハード面だけでなく授業内容も独創的で、「探求型学習」と呼ばれる、自分の興味・関心のあるテーマについて研究活動を行う授業もあるとのこと。大学生のゼミ活動みたいな感じですね。
自らの興味を深めるための書籍が身近に充実しており、それを探求する時間が用意されているだけでなく、その探求成果をiPadを使ってプレゼンをする機会まである。いやー、公立では考えられないですねー。
聞くところによると、全国的にもこれほどまでに「ICT教育」に力を注いでいる学校は珍しいらしく、多くの教育関係者から注目を集めているそう!
もし興味のある方は視察などの受け入れもしているそうなので、問い合わせをしてみてもいいかもしれません!
余談:ICT教育に興味のある人にオススメの書籍をまとめてみました!
青翔開智の建物内の全貌を!
ICT教育に力を入れている「青翔開智」の内部もご紹介しておきます。
建物の隅々まで考え抜かれたデザインも、ほんっとうに素晴らしい!必見です!
外観
コンセプトは「図書館の中にある学校」と聞いていましたが、外観はヨーロッパの図書館みたいな印象を受けます。初めて訪れた人は、学校だと思わないんじゃないでしょうか。
BOOK Base
正面玄関から中に入ると『BOOK Base』と呼ばれるラーニングセンターがあります。入っていきなり図書室がある学校も珍しいですよね。
吹き抜けで解放感のある造りになっているため、とても居心地の良く感じました。
しかも、モニターにiPadを映し出せる席も用意されていて、生徒はいつでもそこで議論が出来るようになっています!
いやー、どこかのIT企業のオフィスに来たみたいな感じですよ…。この環境を中学高校の頃から当たり前に使えるなんて羨ましい!!
それだけでなく、このBOOK Baseのすぐ脇には、ホワイトボード付きのオープンスペースまでありました!なんてこった!!
さらに、本をできる限り置けるように、柱の周りにも本棚を付けるという細かな工夫もされていました。空間を最大限生かすデザインが考え抜かれてることが、このような場所からも感じられます。
音楽室兼プレゼンルーム
BOOK Baseの奥に進むと、音楽室兼プレゼンテーションルームと呼ばれる場所がありました。音楽の授業や講演会などに使うだけでなく、前述の「探求授業」の発表もここで実施されているとのこと。
半地下の構造になっており、プレゼンターは自然と上を見上げて話す形となります。これも、日本人に有りがちな「下を向いて話す癖」を強制的に改善するために考えられたデザインなのだとか! マジですごい…。
さらに言えば、プレゼンターの後ろ側を壁でなく「窓+カーテン」の形にしているのも、薄明かりがあることで集中力が増す心理学的な要素も取り入れて考えたらしいです! もう言葉がないですね…。
小ゼミ室
2階へ上がると、教室の他に、「Red Room」「Yellow Room」「Green Room」「Blue Room」と呼ばれる「小ゼミ室」がありました。
「Red」と「Yellow」の部屋は壁全面がホワイトボード。アイデアをたくさん出して議論を広げるために使う部屋らしいです。全面ホワイトボード、すげー…。
「Green」と「Blue」の部屋は、全面が木目調の壁で落ち着いた空間に。こちらは、議論をまとめたりするための部屋みたいです。色で使い分けができるって、いいですねー!
大ゼミ室
そして、小ゼミ室より倍ほどの広さがある「大ゼミ室」もありました。
ここはグループで議論を深めるために使われる部屋らしく、1人1枚ずつ使える手持ちのホワイトボードがたくさん用意されていました。
保護者会などでもこの部屋を使うそうなんですが、保護者の方々も議論が盛り上がって夜遅くまで終わらないことがあるんだとか…。手持ちホワイトボードの効果、すごい!!
オープンスペース
「小ゼミ室」「大ゼミ室」のある2階には、さらに2つのオープンスペースが用意されていました。
青翔開智のスクールカラーである「紺碧」と「石竹」の2色をイメージしてデザインされたこのオープンスペースの使い方は、生徒の独創性に任せると言ってました。何気ない雑談が生まれそう!
職員室・校長室
青翔開智の大きな特徴とも言えると感じたのが、全面ガラス張りの「職員室」と「校長室」です。
職員室の中の様子だけでなく、校長先生が何をしているかまで丸見えでした!(他の方がいたので校長室の写真は撮れず…)
このデザインにされているのは、先生と生徒の距離を縮めるための工夫なのだとか。
さらに、職員のロッカーの上部はソファになっており、生徒が座れるようになっています!
これには、「先生と生徒という精神的な上下関係を物理的にひっくり返してしまおう」という意図があるとのこと!
「デジタル世代の学生とアナログ世代の先生では、先生が教えてもらうことも多くなるので〜」と言われていましたが、その姿勢自体が素晴らしい!いやー、すごい!
ラウンジ
別館には「ラウンジ」と呼ばれる食堂のような場所があります。カフェのような雰囲気で、生徒は食事をしたり自習をしたりして活用しているそう。
すぐ横には家庭科室があるため、先生が持ち回りで生徒のために味噌汁を作る、という慣習が生まれているとのこと!
中学生は学校給食制の一方、高校生は基本的に弁当持参なので、できれば「温かい食べ物を」という想いから始まったらしいです。素晴らしいですね!
他にも知られざるこだわりが随所に!
ここまでの内容でもスゴさが伝わったんじゃないかと思いますが、この他にも知られざるこだわりが随所に見受けられました。
例えば、正面玄関の横に植えられたケヤキの木。その木を中心に東西南北4方向に石が埋め込まれていて、ケヤキの木の影で天然の日時計ができるらしいです!
他にも、正面玄関までの通路。黒石基調の中に一見ランダムな白石の線が入っています。
この記事が公開されるまで、設計者以外に気づいている人はほとんどいなかったそうですが、皆さんはわかりますか?
まとめ
いかがだったでしょう。
生徒が全員iPadを所有しているなど、ICT教育の最先端を行く中高一貫校「青翔開智」ですが、その教育に対する想いが、建物の設計から授業の内容まで隅々に行き届いている印象を受けました。
日本的な教育論の良い部分は残しつつ、欧米的な教育環境を細部まで考えて整えている。都会ではなく、人口最少県の鳥取にこのレベルの学校があることが驚きです!
本棚にはまだ本が少なく感じましたが、これから年々生徒のリクエストに応じながら蔵書数も増えていくことでしょう。
鳥取で子育てをしている方は、注目しておいて損はないと思いますよ〜!
学校法人鶏鳴学園 青翔開智中学校・高等学校
住所:鳥取市国府町新通り3丁目301-2
電話:0857-30-5541
理事長・校長:横井司朗
HP:http://seishokaichi.jp/
Facebook:@seishokaichi
こんな反応がありましたー!
鳥取にこんな学校できてるなんて!!!コンセプトが「図書館の中にある学校」!そして素数の埋め込み(笑)
【ここは凄い!】鳥取で話題の中高一貫校・青翔開智に潜入してみました。 − りょうかんのつぶやき http://t.co/Jr521bVFn6 @ryokan_1123より
— cagesv(ケージ@sv) (@cagesv) January 6, 2015
鳥取市の青翔開智高校の校舎が気になります。高校の校舎はどこも代り映えしないのですが、ここは面白そうな学校です。1期生が今年受験生なので、進路実績も注目です。https://t.co/hHaXwxtEOJ
— 山内太地 (@yamauchitaiji) November 30, 2016
「下を向いて話す癖を強制的に改善するためにプレゼンターが見上げる形にしている」階段教室とか/【ここは凄い!】鳥取で話題の中高一貫校・青翔開智に潜入してみました。 − りょうかんのつぶやき https://t.co/IkyT1QuZmW @ryokan_1123より
— 本江正茂 (@masashige_motoe) December 1, 2016
鳥取県初の中高一貫校、青翔開智の潜入報告。記事自体は2年前のもののようですが、すてきな学校だなあ。図書館に学校を作ったって話題だった学校か。https://t.co/9LmLCC2sNV
— らいらい (@rairai8823) December 1, 2016