どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
岸見一郎さんの「愛とためらいの哲学」を読みました。
この本は、ベストセラー本「嫌われる勇気」を書いた岸見一郎さんが、幸福な恋愛をするための【愛の技術】を、様々な賢者の意見を参考にしながら解説しています。
✅ 恋愛で心に傷を負ったことがある
✅ 失恋を恐れて恋愛から離れている
✅ パートナーとの関係に悩んでいる
という人が読むと、「どのような愛の形を目指すべきか」を理解できて心がスッと軽くなる一冊です。
ただし、従来の恋愛観に浸っている人には胸に刺さりすぎる言葉も多く、ショックを受けてしまうかもしれません。
たとえば、
・この世に運命の人はいない
・愛は自然的なものではない
・本当の愛では「嫉妬」しない
・人は究極的にわかり合えない
・好きにも嫌いにも理由はない
・etc…
のような内容が書かれています。
ただ、ぶっちゃけ僕には共感する内容ばかりだったので、特に印象的だったポイントをいくつか紹介しようかなと!
というわけで、この記事では「【書評】最高の恋愛指南書「愛とためらいの哲学」は愛に悩むすべての人に贈りたい一冊である」について書いていきます。
✔︎ 「愛とためらいの哲学」の概要を解説
✔︎ 特に印象的なポイント紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想
岸見一郎さんの「愛とためらいの哲学」ってどんな本?【概要】
「愛とためらいの哲学」は、2018年2月15日に発売された全237ページの書籍です。
内容が難しい部分もあるので、読む終えるまでに【約3時間】ぐらいはかかるかなと。
ザックリと内容を紹介すると、
・なぜ幸福な恋愛にならないのかの問題を探る
・結婚や出産後に直面する困難を分析している
・人を愛する意味やその具体案を提示している
という感じ。それぞれ各章に分かれて説明されているので、目次も載せておきます。
はじめに
第1章 なぜあなたの「恋愛」は幸せをもたらさないのか
第2章 結婚と子育ての困難について
第3章 人を愛するとはどういうことなのか
第4章 幸福になるための「愛する技術」
おわりに
時間のない人は第4章だけ読めばOKかなと。(できれば第3章も読むと理解が深まります)
理解を深めるなら「岸見一郎さん」の関連著書もおすすめ
「愛とためらいの哲学」の内容をしっかりと理解したい人は、ぜひ岸見一郎さんの関連著書も合わせて読んでみてください。
どの本も、アルフレッド・アドラー(オーストリアの心理学者)やエーリッヒ・フロム(ドイツの心理学者)などの考え方を使いながら、幸福に生きるためのマインドを解説してくれています。
中でもベストセラーになった「嫌われる勇気」は超絶おすすめです。人生でもっとも読むべき1冊と言っていいほどの名著なので、この機会に読んでみてください!
「愛とためらいの哲学」に散りばめられた金言【紹介】
「愛とためらいの哲学」で書かれている様々な金言の中から、特に印象的だったものをいくつか紹介しておきます。
愛する能力は小手先のテクニックではなく「技術」である
第1章の『なぜあなたの「恋愛」は幸せをもたらさないのか』では、大切なのは【愛する能力】であると書かれています。
つまり『愛は技術である』というわけです。
そして、ドイツの心理学者「エーリッヒ・フロム」は次のような言葉を残しています。
愛の問題とは、すなわち対象の問題であって、能力の問題ではない。
愛することは簡単だが、愛するにふさわしい相手、あるいは、愛されるにふさわしい相手を見つけることは難しい。
—— 人びとはそんなふうに考える。 byフロム
回りくどい言い方をしていますが、要は「相手を見つけることが問題ではなく、愛する能力が大切だ」ということです。
さらに、フロムはこんな言葉も残しています。
技術だとすれば、知識と努力が必要だ。
それとも、愛はひとつの快感であり、それを経験するかどうかは運の問題で、運がよければ、そこに『落ちる』ようなものだろうか。 byフロム
これまた理解しにくい表現ですが、大事なのは「愛は技術だから、それを正しく使うための知識と努力が必要だよ」という部分。
愛とは「愛する者の生命と成長」を積極的に気にかけること
さらに、第1章の終盤には、『愛とは何か』に対する答えのようなものも書かれていました。
こちらもフロムの言葉です。
もしある女性が花を好きだといっても、彼女が花に水をやることを忘れるのを見てしまったら、私たちは花にたいする彼女の『愛』を信じることはできないだろう。
愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである。
この積極的な配慮のないところに愛はない。 byフロム
わかりみが深い。
人を愛する能力がなければ個々の人を愛することはできない
第3章では、インドの宗教学者「ジッドゥ・クリシュナムルティ」は、下記のようなことを語っています。
初めに愛の感情があり、それから特定の誰かへの愛がある。
byクリシュナムルティ
つまり、まずは「人を愛する能力」を見つけていないと「個々の人(特定の誰か)」を愛することはできないということです。
もっと言うと、『他の人も愛することができるけれど、あなたを他の誰よりも愛する』というのが本来の愛の形だと言います。
1人でもいられることは「愛する」ための必須条件
さらに第4章には、愛することができるようになるための必須条件が書かれています。
こちらも、ドイツの心理学者「エーリッヒ・フロム」の言葉です。
集中できるということは、一人きりでいられるということであり、一人でいられるようになることは、愛することができるようになるための一つの必須条件である。 byフロム
毎回のことですが、フロムの言葉は言い回しが難しい…ww
ですが、要約すれば「1人でいることを楽しめる(不安にならない)という人だけが、2人で過ごす時間を楽しむことができる」ということです。
この考えはめちゃくちゃ高度だなと感じました・・・。たぶんスッと理解できる人は少ないんじゃないかなと。
「愛とためらいの哲学」を読んだ感想【書評まとめ】
この記事では、「【書評】最高の恋愛指南書「愛とためらいの哲学」は愛に悩むすべての人に贈りたい一冊である」について書いてきました。
恋愛をこじらせてる系男子におすすめという評判を聞いていたので、ぶっちゃけ自分にはあまり刺さらない内容かもと思っていましたが・・・
ぶっちゃけ納得の良本でした!
元々の自分の思想がアドラー心理学と近しいからかもしれませんが、ベストセラー「嫌われる勇気」を読んだときと同様に自分の思考を論理的に説明してくれる安心感があったのが正直な感想です。
恋愛に悩んでツラいすべての人に贈りたいぐらいの名著ですので、ぜひ手に取って読んでみてください!
✔︎ 名著「嫌われる勇気」の著者による恋愛論
✔︎ 賢者たちの恋愛金言を知ることができる
✔︎ 心に刺さりすぎてキツい人もいるかも…
というわけで、今回の記事は以上です。
では、また!