どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
中村朱美さんの「売上を、減らそう。」を読みました。
この本では、1日100食ランチ限定で営業する国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋」の創業ヒストリーやビジネスモデルが詳しく解説されています。
✅ 飲食業の「働き方」を改善したい
✅ 売上至上主義に疑問を感じている
✅ 革命的な佰食屋モデルを学びたい
という人に強くオススメしたい一冊です。
✔︎ 「売上を、減らそう。」の概要を解説
✔︎ 100食限定の「制約」が生んだメリットを紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想
中村朱美さんの「売上を、減らそう。」ってどんな本?【概要】
「売上を、減らそう。たどりついたのは業績至上主義からの解放」は、2019年6月14日に発売された書籍です。
全264ページの本なので、集中して読めば【約2.5時間】ほどで読み終えることができます。
ザックリと内容を紹介すると、
・小さな定食屋「佰食屋」のビジネスモデルが解説されている
・飲食店で「残業ゼロ」を実現するためのヒントを学び取れる
・これからの時代に必要な「働き方」の形を強烈に示している
という感じです。飲食業の話ですが、他の業界でも応用できるモデルだなと。(ホリエモンも大絶賛しているのだとか!)
著者の「中村朱美さん」ってどんな人?
著者の「中村朱美さん」のプロフィールも紹介しておきます。
中村朱美(なかむらあけみ)
・1984年生まれ 京都府出身
・専門学校の広報職員として勤務
・2012年「国産牛ステーキ丼専門店 佰食屋」を開業
・その後、「すき焼き」と「肉寿司」の専門店をオープン
・連日行列のできる超人気店にも関わらず「残業ゼロ」で話題に
・2017年「新ダイバーシティ経営企業100選」に選出
・2019年 日経WOMAN「ウーマンオブザイヤー2019」大賞受賞
夫婦で貯めた500万円を使って一緒に創業したそうなんですが、夫婦ともども創業前に飲食店で勤めた経験はほとんどなかったそうです・・・(スゴい)
国産牛ステーキ専門店「佰食屋」ってどんな店?
ご存知ない方のために、国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋」の詳細をまとめておきます。
国産牛ステーキ丼専門店「佰食屋」
・国産牛ステーキ丼の専門店(メニューは全3種類)
・1日100食限定(毎朝9時半より配布の整理券制度あり)
・営業時間は「11時から14時半まで」のランチ営業のみ
・京都の観光地から少し離れた「右京区」に店舗を構える
・系列店として「すき焼き専科」「肉寿司専科」を展開中
・1日50食限定のカレー専門「佰食屋1/2」もスタート
【店舗情報】
住所:京都市右京区西院矢掛町21 シュール西院1F
営業時間:11:00~14:30 (L.O.)
定休日:水曜日
電話番号:075-322-8500
WEBサイト:100shokuya.com
「売上を、減らそう。」の目次は?
「売上を、減らそう。」の目次は下記の通りです。
はじめに
第1章 超ホワイト企業「佰食屋」はどのようにして生まれたのか
第2章 100食という「制約」が生んだ5つのすごいメリット
第3章 佰食屋の労働とお金のリアルな実態
第4章 売上を目標にしない企業は社員になにを課しているのか?
第5章 佰食屋1/2働き方のフランチャイズへ
また、ところどころに、実際に働くスタッフのインタビュー[社員の声]も掲載されています。
100食限定の「制約」が生んだ5つのメリットとは?
「売上を、減らそう。」では佰食屋のビジネスモデルや理念が余すことなく解説されています。
で、その中でも『100食という制限が生んだ5つのメリット』が素晴らしいと感じました。紹介させてもらいます。
その5つのメリットは、下記の通りです。
① 「残業なしで早めに帰れる」
→ 100食売り切れたら帰れるため、完売すれば早く帰れることがインセンティブになります。なので、確実に早く完売する土日の勤務をあえて希望するスタッフもいるんだとか!(普通の飲食店では土日は嫌がられる)
② 「フードロスがほぼゼロに」
→ 100食限定という仕組みによって余計なフードロスが発生しないモデルになっています。しかも、その日の仕入量がほぼ一定なので、飲食店に必須である「冷凍庫」がないんだとか!
③ 「経営が究極に簡単になる」
→ 佰食屋のビジネスモデルの鍵は『圧倒的な商品力』です。本当に美味しいものを開発することだけに意識を向ければいいので、経営がシンプルになるのだとか。ちなみに、佰食屋の商品力の基準は「ミシュラン掲載店並み」とのこと!
④ 「どんな人も即戦力になる」
→ 佰食屋の仕事内容はマニュアルがなくてもわかるぐらいに簡略化されています。なので、採用基準は『いまいる従業員たちと合うこと』だけ。逆に言えば、一般的に仕事ができると言われる人(向上心の高い人)は採用しないのだとか!
⑤ 「売上至上主義からの解放」
→ 佰食屋はクレド(行動規範)として『会社は明日の責任を。みんなは今日の責任を。』を掲げているそうです。会社はお客さんに来ていただく努力をし、現場は限られた時間の中でお客様に最大限満足してもらう。指標が「売上」ではなく、「従業員の幸せ」と「お客様の幸せ」にシフトしていている良いクレドだなと感じます。
それぞれの項目についてもっと掘り下げて説明したいですが、それは「売上を、減らそう。」を読んで体感していただく方が良いかもしれません。
特に、「③ 経営が究極に簡単になる」「⑤ 売上至上主義からの解放」の項目は、飲食業以外の業種でも応用できる素敵な考え方じゃないかなと!
「売上を、減らそう。」を読んだ感想【書評まとめ】
この記事では、「【書評】中村朱美さんの「売上を、減らそう。」には飲食業界に働きかた革命を生む秀逸なビジネスモデルが書かれてる!」について書いてきました。
著者の中村朱美さんは、日経WOMANの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2019」の大賞を受賞するなど、ビジネス界では知られた存在のようです。
が、正直なところ、僕自身は書店で本書を見かけるまで存じ上げませんでした。
ただ、本屋で平置き棚から飛び込んできた「売上を、減らそう。」の文字と、中村さんの笑顔に惹かれ、思わず購入してしまいました。
そうやって手に取った本書ですが、読んで驚いたのは下記の文章です。
もう髪型を変えない、ずっと青い服を着る
広告宣伝費をかけない代わりに、わたし自身が「広告塔」となってきました。そして、長女と長男を生んで「よし、これからは会社に注力しよう」と考えた日、決めたことが2つありました。
1つは、髪型を変えないこと。もう1つは、青色の服を着ること。
講演会や授賞式に呼ばれると、周りは「スーツ姿のおじさま」ばかりなのですが、そこで青色の服を着ていると、とても映えてよく目立つのです。
ずっと同じスタイルにしていると、どんな場でもすぐに「中村さん!」「あけみさん!」と呼び止めてもらえます。そのため、どんなときにも思い出してもらえるよう、同じ髪型、同じ色を印象づけることにしたのです。
(引用:売上を、減らそう。 p.161-162)
そう、僕はまんまと「広告塔」に惹かれて本書を手に取ってしまっていたわけです。
そんな裏側の努力(?)も含め、彼女の手がける「佰食屋」のビジネスモデルは参考になる部分ばかり。これからの時代に必要な働き方のヒントが詰まっている気がします。
ぜひ、飲食業以外の方々も読んでみてください。きっとあなたの業種でも業績至上主義からの解放の糸口が見つかるはずです。
✔︎ 京都の「佰食屋」のビジネスモデルが解説されている
✔︎ 飲食店で「残業ゼロ」を実現するヒントが学び取れる
✔︎ これからの時代に必要な「働き方」の形を示している
というわけで、今回の記事は以上です。
では、また!