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【廃業手引】カフェを閉店するときに必要な手続きをまとめておく【飲食店経営の経験談】

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どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。

2018年3月に約3年間経営していたカフェを閉店しました。
>> 【お知らせ】ホンバコを閉店することに決めました。

そのときに感じたのが、世の中には「カフェを始める方法」や「飲食業で成功するノウハウ」みたいな情報はたくさん溢れているのに【カフェ撤退の手順】に関する情報は少ないなといういことです。

大きな決断をして気分が落ちているときだからこそ、本当は一番精神的にキツいはずなのに…。そんな状態で面倒な手続きについて調べなければなりません。
何を隠そう僕自身がめちゃくちゃシンドかったんです・・・

というわけで、この記事では、あの当時の僕に向けて「カフェを閉店するときに必要な手続き」をまとめておきます

本記事の内容を3行で伝えると・・・

✔︎ カフェを閉店するときに必要な手続きをまとめました

✔︎ 数が多くて煩雑な役所系の手続きは個別に一覧にしてます

✔︎ 閉店を「失敗」ではなく「次への糧」にするための記事です

スムーズに閉店の手続きを終えて、一刻も早く次のステップに向けてのスタートを切る手助けができたら嬉しいです。

閉店までの大雑把な流れを整理しておきます

時間も惜しいと思うので、サッと紹介します。

【 閉店までの大雑把な流れ 】

1.閉店を決意する

2.賃貸契約書に書かれた退去通知の時期を確認する

3.閉店したい旨を不動産屋に連絡する(僕の場合は転貸会社)

4.不動産屋と退去時の注意事項を確認し合う(現状復帰など)

5.借入がある場合は金融機関と今後の返済予定を相談する

6.水道・ガス・電気・ネット回線などの業者にそれぞれ連絡する

7.取引先・仕入先に廃業する旨を伝えて買掛金の整理をする

8.お客さんに閉店のお知らせを告知する → 閉店

9.綺麗に掃除をして不動産屋に物件の鍵を返却する

10.役所系の機関で廃業に関する手続きをする

大事な部分は太字で表示してみました。それぞれ少し説明しておきます。

ただし、「6.水道・ガス・電気・ネット回線などの業者にそれぞれ連絡する」と「10.役所系の機関で廃業に関する手続きをする」に関しては後述でより詳しく説明します。

注意点① 退去通知の時期の確認

地味な落とし穴になるのが【退去通知の時期】です。開業時に結んだ『賃貸契約書』に記載されています。

要は、「退去の通知は◯ヶ月前に伝えること」というやつですね。契約書に記載されている内容のため拘束力が発生します。いの一番に確認しましょう。

注意点② 金融機関との借入金返済の相談

借入をしている場合は、金融機関にも早めの相談をしましょう
(借入をしてない人はスルーしてOKです)

毎月返済していると思いますが、事業を畳むとなると返済のリスケジュールを検討する必要が出てきます。ときには閉店を避けられる提案をしてくれることもありますので、なるべく早めに相談するのがベターです。

ちなみに、「店舗を閉める=即返済要求」ということはほぼ無いようです。安心して前向きな相談をしてみてください。

注意点③ 取引先との買掛金の整理

取引先や仕入先との間に「買掛金」が残っている場合は、その整理も忘れないようにしましょう。

売上が発生しない中で手元のキャッシュが減っていくため、悪い感情が頭に浮かぶかもしれません。

しかし、また次に同じ業種でチャレンジをすることもあるかもしれないので、立つ鳥跡を濁さずの精神でしっかりと対応することを強く薦めます

実際にかかった日数などは・・・

ちなみに、僕がカフェを閉めると決めてから実際に退去するまでのスケジュール感を伝えておくと、

2/9:不動産屋に閉店の旨を伝える
2/21:不動産屋と話し合いの場が持つ
2/25:ブログで閉店のお知らせを出す
3/11:最終営業日(閉店)
3/31:物件の鍵を返却

という感じでした。

契約上「退去1ヶ月前の通知」でOKだったので、決意から約2ヶ月のかなり早い完全撤退だったと思います。

 

カフェ閉店時に手続きが必要なもの一覧

閉店を決めたあと大変なのは、連絡や手続きをしなくてはいけないことです。
僕が実際に手続きをしたものの一覧を載せておくので参考にしてみてください。

【手続きが必要なもの一覧】

☑︎ 上下水道
☑︎ ガス
☑︎ 電気
☑︎ 電話回線(NTT)
☑︎ インターネットプロバイダ
☑︎ 保険会社(火災保険など)
☑︎ 事業ゴミ回収業者
☑︎ 清掃業者
☑︎ 金融機関(銀行)
☑︎ 税務署・労働基準監督署・ハローワーク・保健所
☑︎ Google MAP, 食べログ などの閉店記載依頼

僕の思い浮かぶ限り上記で全てじゃないかなと。(もし抜けてるものがあればご指摘いただければ嬉しいです)

大抵は、「いつまで利用するか」「最終的な請求書の送り先」などを確認するだけで手続きはサクッと終わります。

ただし、インターネットプロバイダの多くは契約更新月以外は解約手数料がかかるので覚えておきましょう

僕は某電気小売業者と契約していたのですが、5千円ほどの解約手数料を払いました。契約する際に「解約手数料」のこともチェックしておくべきだったなと。

 

忘れやすい「役所系の手続き」の一覧

数が多くて煩雑な「役所系の手続き」も一覧にまとめてみました。

[税務署]
☑︎ 個人事業の開廃業等届出書(廃業から1ヶ月以内)
☑︎ 青色申告の取りやめ届出書(翌年3月15日まで)
☑︎ 給与支払事務所等の廃止届出書(廃業から1ヶ月以内)
☑︎ 消費税の事業廃止届出書(廃業後すみやかに)

[労働基準監督署]
☑︎ 労働保険の確定保険料申告書(廃業から50日以内)

[ハローワーク]
☑︎ 雇用保険適用事業所廃止届(廃業から10日以内)
 → 持参必須:労働者名簿、出勤簿、賃金台帳、印鑑
☑︎ 雇用保険被保険者資格喪失届及び雇用保険被保険者離職証明書

[保健所]
☑︎ 廃業届(営業終了後10日以内)
☑︎ 飲食店営業許可証の返却(営業終了後10日以内)
☑︎ 食品衛生責任者証の返却(営業終了後10日以内)

税務署に提出する書類

税務署に届ける必要があるのは、以下の4点です。

✔︎ 個人事業の開廃業等届出書(廃業から1ヶ月以内)
✔︎ 青色申告の取りやめ届出書(翌年3月15日まで)
✔︎ 給与支払事務所等の廃止届出書(廃業から1ヶ月以内)
✔︎ 消費税の事業廃止届出書(廃業後すみやかに)

ただし、僕の場合は【業態変更(個人事業は継続)】のパターンだったので、実際に提出した書類は「給与支払事務所等の廃止届出書」のみでした。(給与を払うべき従業員がゼロ人になったので)

労働基準監督署&ハローワークに提出する書類

スタッフを雇用していた場合は、労働保険や雇用保険の適応終了の手続きをする必要があります

✔︎ 労働保険の確定保険料申告書(廃業から50日以内)

✔︎ 雇用保険適用事業所廃止届(廃業から10日以内)
✔︎ 雇用保険被保険者資格喪失届及び雇用保険被保険者離職証明書

注意点は、納付のタイミングが年に1回なこと。手続きを終えても該当年度分の納付は遅れてやってくるので、忘れないように納付しましょう。

僕はすっかり忘れていて、税務署から「納付されてませんよー」と電話がきました・・・

保健所に提出する書類

意外と忘れがちなのが、『保健所』への手続きです。開業時に許可証等をもらっているので、それを返却する必要があります。

✔︎ 廃業届(営業終了後10日以内)
✔︎ 飲食店営業許可証の返却(営業終了後10日以内)
✔︎ 食品衛生責任者証の返却(営業終了後10日以内)

特に支払い請求等はないので、許可証を持参して淡々と事務手続きをすればOKです。

 

まとめ:失敗は『次の成功』のためにある

長年営業を続けてきたお店を閉める。
その決断は、決断をした人にしかわからない重みがあります。

悲しさや悔しさはもちろん、自分が情けなくて気分が落ち込みそうな瞬間もあるでしょう。僕自身も、こうやって前向きに記事に残そうと思うまでにはしばらく時間がかかりました。

でも、廃業する上での手続きは否応無しにやってきます。どんなに面倒でもやらなくてはいけません。

そんな状況の方にとって、この記事が憂鬱な作業を少しでも楽にできていれば嬉しいです。

そして、しばしの休息を経て、また新たなチャレンジに向けて頑張ってください

僕はブログを中心にWEB関係の仕事をしていますが、また近い将来、実店舗型の事業にも再挑戦しようと思います。

 

P.S.
飲食業の経験ゼロでカフェを始めた僕ですが、そんな経験がこれからカフェを始めようとする人にとって少しでも役に立てばと思い、実録をまとめています。

再び挑戦するときのヒントもあるかもしれません。興味のある方は読んでみてください。

 

では、また!

ABOUT ME
りょうかん
1990年11月 鳥取市生まれ / ブロガー兼WEBライター / 鳥取と熱海の二拠点生活中 / ✍毎日noteを書いてます / Amazonほしいものリスト / お仕事のご依頼は こちら を参照ください