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【書評】大村大次郎さんの「お金の流れで見る戦国時代」を読むと織田信長&豊臣秀吉&徳川家康のイメージがガラッと変わる!

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どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。

大村大次郎さんの「お金の流れで見る戦国時代」を読みました。

この本では、元国税調査官だった筆者が、戦国時代の武将たちの素顔を「経済状況(お金の流れ)」で分析しており、これまでと違った視点で戦国大名の知られざる一面に迫ることができます

✅ お金の流れから歴史を学んでみたい
✅ 戦国時代の経済的側面に興味がある
✅ 違う角度から歴史の裏側を眺めたい

という人に是非とも読んでほしい一冊です。

当記事の内容

✔︎ 「お金の流れで見る戦国時代」の概要を解説
✔︎ イメージが変わった戦国武将を紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想

大村大次郎さんの「お金の流れで見る戦国時代」ってどんな本?【概要】

お金の流れで見る戦国時代」は、2016年9月8日に発売された書籍です。

全256ページの本なので、集中して読んでも【約4時間】ぐらいはかかるかなと。

ザックリと内容を紹介すると、

・元国税調査官の著者が戦国時代を経済の側面から解説している
・歴戦の戦国武将に対する意外な一面や知られざる素顔がわかる
・これまで発想しなかった新たな歴史の見方ができるようになる

という感じ。

特に『織田信長&豊臣秀吉&徳川家康の有名3大名のイメージ』はまじでガラリと変わりました!めちゃくちゃ面白いです!

また、以前紹介した「お金の流れで読む日本の歴史(日本史編)」と合わせて読むことでより理解が深まるので、ぜひこちらも読んでみてください。

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著者の「大村大次郎さん」ってどんな人?

著者の「大村大次郎おおむらおおじろうさん」のプロフィールも紹介しておきます。

大村大次郎(おおむらおおじろう)
・元国税調査官
・国税局に10年間勤務(主に法人税担当調査官として)
・退職後、ビジネス関連を中心としたフリーライターとして活動
・ベストセラー本「あらゆる領収書は経費で落とせる」などを出版
・学生の頃からお金や経済の歴史を勉強して30冊以上を出版(別のペンネーム)

ちなみに、「お金の流れ〜」のシリーズは他にも複数出版されているので、合わせて読んでみてください。

 

「お金の流れで見る戦国時代」の目次は?

目次は下記の通りです。

はじめに

第1章 幕府の “財政破綻” から戦国時代の幕が上がる

第2章 桶狭間の戦いは “経済覇権争い” だった!

第3章 織田信長の “錬金術” を徹底調査

第4章 税金オンチ・武田信玄は “破綻寸前” 

第5章 軍需物質の “調達スキル” が武将の生死を分ける

第6章 “血と欲望” にまみれた南蛮貿易の収支決算

第7章 比叡山ファイナンシャル・グループ「年利は48〜72%です」

第8章 “集金レジャーランド” としての安土城

第9章 上杉、毛利、島津……諸大名たちの経済戦略

第10章 「本能寺の変」と「土地改革」の謎

第11章 秀吉は無謀な朝鮮出兵で何を得ようとしたのか?

第12章 家康の “経済効率のいい” 天下取り

あとがきに代えて

りょうかん
りょうかん
比叡山グループの暴利金貸しのスゴさにビビりました(笑)

 

イメージが変わる「戦国武将」を紹介します

「織田信長」は経営センスが抜群すぎる改革者!

まず、「独裁&恐怖で支配する暴力的な人物」というイメージの強かった織田信長ですが、経済的な側面で見ると、めちゃくちゃ経営センスのある改革者だなと思いました。

有名な『楽市楽座』をはじめ、『堺などの物流拠点港を押さえる』『関所を撤廃して人とモノの流れの流動性を高める』などは、まさに【現代的な自由経済主義】に近いなと!

さらに!知らなくて驚いたのが、

『土地制度改革』

です。これ全然知らなかったよ・・・

というのも、当時の「封建制度(各地の土地を武家が所有して領地する制度)」から、武家を土地から切り離すという改革を実質的にやっていたらしいんです。

細かい事情などはぜひ「お金の流れで見る戦国時代」を読んでみてほしいんですが、言ってみれば『明治維新の際の廃藩置県のような改革』をしようとしていたイメージかなと。

りょうかん
りょうかん
マジで経営面での革新的な改革をやっていて、現代人並みの価値観で世を見てたんじゃないかってぐらい驚きました…!!

「豊臣秀吉」は信長教の熱心な信者でコピー芸人!

で、逆に、僕の中でのイメージがマイナス方向に転じたのは豊臣秀吉です。

したたかに農民から成り上がった下克上の象徴的なイメージだったんですが、なんと彼がやった政策はすべて『信長のコピー』でしかなかったらしいんです!

たとえば、

・大坂城の築城
・商都大坂の建設
・主要な金山銀山の直轄化
・太閤検地
・石高制度
・etc…

という政策が有名ですが、これら全部が信長のアイデアで、すでに信長によって着手されていたものをより丁寧に仕上げただけだったと言います。

と言うか、秀吉の独創によって実行されたアイデアはほとんどないそうです。

さらに言うと、「朝鮮出兵」も元々は信長のアイデアであり、これが失敗した要因は信長が一切着手していなかったプロジェクトだったからなのだとか・・・

りょうかん
りょうかん
ただの「信長教」の熱狂的な信者って感じのイメージになっちゃいました(笑)

「徳川家康」は経済合理性を追求する孫子的な策士!

そして、天下人・徳川家康に対しては、超絶的に経済合理性を追求する男だなという印象を受けました。

とにかく「チャンスがくるまでジッと待つ」「勝機のあるときだけ一気に仕掛ける」「おこぼれを拾ってこっそり力を増す」という戦法に徹しているんですよね。

で、この合理的な方針に見覚えがあるな〜と思ったら・・・

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そう、中国古典の最強戦略書『孫子』の教えそのものだなと!

徳川家康と言えば、同じく中国古典の『論語』も愛読していたと言われているので、かなりの勉強家だったのかもと感じました。

りょうかん
りょうかん
江戸幕府が250年も続いた要因は家康の学びの深さにあったのかもしれないですね!

 

このように、お金の流れを基準にすることで戦国武将たちの知られざる一面が見えてきます。

他にも「武田信玄」や「明智光秀」「毛利元就」などについての解説もあるので、ぜひ読んで学びを深めてみてください!

「お金の流れで見る戦国時代」を読んだ感想【書評まとめ】

この記事では、【書評】大村大次郎さんの「お金の流れで見る戦国時代」を読むと織田信長&豊臣秀吉&徳川家康のイメージがガラッと変わる!について書いてきました。

これまでに「お金の流れ〜」のシリーズを3作ほど読んできましたが、この【戦国時代編】もめちゃくちゃ面白かったです!

前回の【現代権力史編】と合わせて読むと、権力を持つ人とお金の流れの相関が感じられて学びが深くなるのかなと!

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学校で習う歴史って「史実の暗記」や「どんな人物だったか」みたいな部分がメインでぶっちゃけ面白くなかったんですよね・・・。

でも、このシリーズ書籍では『経済』や『お金』を切り口にしており、そこからにじみ出る『人間味』をビンビンに感じることができるのでスゴく面白いなと!

大人になってから読む楽しさが詰まった書籍ですので、ぜひ読んでみてください!

本書の内容まとめ

✔︎ 戦国時代の武将たちを経済状況から紐解いている
✔︎ あの有名武将の知られざる一面を知ることができる

✔︎ 従来の歴史観とは違う視点で戦国時代を分析している

 

というわけで、今回の記事は以上です。

では、また!

 

ABOUT ME
りょうかん
1990年11月 鳥取市生まれ / ブロガー兼WEBライター / 鳥取と熱海の二拠点生活中 / ✍毎日noteを書いてます / Amazonほしいものリスト / お仕事のご依頼は こちら を参照ください