どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
幡野広志さんの「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」を読みました。
この本では、34歳で治らない癌宣告を受けた写真家の著者が、家族や仕事やお金について『自ら選ぶ』ことの意味を綴っています。
✅ 子育てに悩んでいる人
✅ 親子の関係が不安定な人
✅ 生きる意味がわからない人
という人にぜひ読んでもらいたい一冊です。
✔︎ 「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」の概要を解説
✔︎ 印象に残った言葉を紹介
✔︎ 本書を読んだ個人的な感想
幡野広志さんの「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」ってどんな本?【概要】
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」は、2019年5月28日に発売された書籍です。
全210ページの本なので、集中して読めば【約2.5時間】ほどで読み終えることができます。
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/b27148faf85016a068a4b1338504bdc5.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
ザックリと内容を紹介すると、
・治らない癌と告知された著者の人生論が綴られている
・著者が取材を通して感じたことも詳しく語られている
・口に出すのはダメだと思っていたことが書かれている
という感じかなと。
著者の「幡野広志さん」ってどんな人?
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/b1bbc4d625d0f15f34be1f9176be9a2c.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
著者の「幡野広志さん」のプロフィールも紹介しておきます。
幡野広志(はたのひろし)
・1983年生まれ 東京出身
・写真家、元狩猟家
・2004年 東京写真芸術専門学校 中退
・2010年から広告写真家の高崎勉氏に師事
・2017年 34歳で多発性骨髄腫(治らないがん)を発症
幡野さんの note.com の記事が一時期とてもバズっていて、僕自身もフォローして多くの記事を心震わせながら読んでいました。
そして、この記事で紹介している「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」もその際に目にしていたんですが、なかなか手が伸びず、発売から半年が経ってようやく読むに至りました。
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」の目次は?
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/803ffbc05320d071ce8173f61d3dc3d5.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」の目次は下記の通りです。
1章 そしてぼくは、旅に出た。
2章 ぼくたちが求めている自由 〜Kさんへの取材を通じて〜
3章 ほんとうの自立とはなにか 〜Mさんへの取材を通じて〜
4章 逃げ場を失わないために 〜Tさんへの取材を通じて〜
5章 家族のかたちを選びなおす
6章 ぼくが最後に選ぶもの
あとがき
謝辞
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」で印象に残った言葉【紹介】
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」に書かれていた言葉の中で、特に印象に残った言葉をいくつか紹介させてもらいます。
家族は「与えられるもの」ではなく「選ぶもの」である
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/7040711fb19739515933a1f67a67ff4a.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
本書の中で大部分を占めているのが「家族との関係性」についての言及なのですが、その中でも最大のメッセージが
家族は選べる
というものでした。
この根拠のひとつとして、NASAの定義する「直系家族」の説明がされており(詳しくは「子は「家族」だが、親は「家族」ではない。」に書いたので合わせて読んでみてください)、これにはとても驚かされました。
「直系家族」の定義は、
① 配偶者
② 子ども
③ 子どもの配偶者
だと言います。つまり、両親や兄弟は直系家族には含まれないというわけ。
また、下記の言葉にも納得感があり、思わずメモをしてしまいました。引用します。
親が、ろくでもないわが子に見切りをつけることは、正しいこととして語られる。「そんな子どもなんて、追い出してしまえ」とか「甘やかすな、いっそ勘当してしまえ」といったアドバイスが、いろんなところで語られる。
一方、子がろくでもない親を切ることは、親不孝だとされてしまう。どうしてこちら側からの勘当がありえないのか、ちゃんと教えてくれる人はほとんどいない。多くの子どもは、親を甘やかしすぎている。親不孝をしないために ——親を悲しませないために—— 自分が不幸になっているようでは、誰のために、誰の人生を生きているのか、まったくわからない。
不登校や引きこもりになやりやすい「3つ」の特徴
また、不登校になった人や引きこもり経験のある人の取材を通して、著者が感じた共通点(特徴)が紹介されています。それが、
・母親が過保護で過干渉
・父親が仕事中毒で家庭に無関心
・聞きわけがよく手のかからない「いい子」
の3点です。この3つが揃っていると、高確率で危険な状況に追い込まれるのだと言います。
(加えて「反抗期がない」という共通点もあったようです)
人間の命は「株式のようなもの」だとぼくは思っている
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/e6c85805a2bb21bc9b82c70d6b740f27.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
そして、高い納得感のあった比喩表現のひとつが、
人間の命は、株式のようなものだとぼくは思っている。
というものです。この続きを一部引用して紹介します。
命は、自分ひとりの持ちものではない。何人もの株主が、ぼくという人間に投資してくれている。妻も、息子も、親きょうだいも、親友たちも、仕事仲間の人たちだって、立派な株主だ。無責任なことはできないし、自分に投資してくれた以上、なにかしらの配当を出していきたいと思っている。
それでも、株式の過半数を持つのはぼくだ。
ぼくの人生(命)についての株式は、51パーセント以上、ぼくが持っている。ぼく以外の誰ひとりとして、勝手に決議することはできない。仕事、就職先、どこに住むか、誰と付き合って誰と結婚するか、決めるのはすべて筆頭株主であるぼくだ。自立とは、「自分の筆頭株主になること」なのだ。
どうですか??
自分だけのものでもなく、かといって決定権は自分の手にある。
僕は、その絶妙なラインを適切に表した素晴らしい表現だと感じました。
このような考えさせられる内容がたくさんあるのが「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」です。ぜひご自身の目で読んでみてください!
「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」を読んだ感想【書評まとめ】
![](https://i0.wp.com/ryokan1123.com/wp-content/uploads/2019/12/1c2f79ccf6c6868b056004a1b7e588ee.jpg?resize=2048%2C1365&ssl=1)
この記事では、「【書評】幡野広志さんの「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」は子どもを持つすべての親に読んでほしい!」について書いてきました。
正直あまり気構えずに読み始めたのですが、その内容の重さ(考えさせられる意味)に若干怯んでしまう感覚もありました。
どう解釈していいのか、どう咀嚼したらいいのか、どう自分事にすればいいのか。
今でもまだ消化できずにいるんですが、親子関係(広義での人間関係)に悩んでいる人にとっては救いになる一冊じゃないかなと思います。
悲壮感が漂うわけでもなく、人生を前向きに考えられる内容ですので、ぜひ読んでみてください!
✔︎ 治らない癌と告知された著者の人生論が綴られている
✔︎ 著者が取材を通して感じたことも詳しく語られている
✔︎ 口に出すのはダメだと思っていたことが書かれている
というわけで、今回の記事は以上です。
では、また!