どうも、りょうかん(@ryokan_1123)です。
2015年5月のオープン当初からずっとやりたいと思っていた企画「ホンバコスタッフインタビュー」をようやく開始します!
最初の登場は、ホンバコの昼の顔として定着してきた七理由芙さんです。
ここまで10ヶ月間のホンバコ運営の中で由芙さんにはかなり助けられていて、正直由芙さんがいなければ早い段階で経営が成り立たなくなってたんじゃないかと本気で思うぐらい僕にとって大事な存在になってます。
そんな由芙さんは、ホンバコで働き始める前からBOSK FLOWERSという素敵な花屋さんを現在進行形で小さく営まれています。
あまり語られることのないその知られざる想いを、今回は少しだけ聞いてみました。
取材日:2016年3月18日
七理 由芙(しちり ゆふ)
1986年生まれ
兵庫県美方郡新温泉町 出身・在住
BOSK FLOWERS 代表
ホンバコオープニングスタッフ
『BOSK=小さな林』の意味
徐々にではあるが鳥取の中での知名度も上がりつつあるBOSK FLOWERSだが、そもそも由芙さんが花屋をやろうと思ったきっかけはなんだったのだろうか。
「元々お花が好きなわけでもなかったんですけど、大学時代に花屋さんでアルバイトしている間に少しずつハマっていって。
最初の就職先は全然違う業界だったりしたんですけど、やっぱり花の仕事をしたいな〜と思って、2014年3月に『BOSK FLOWERS』としての活動を始めました。」
最初に勤めたのは某銀行だったらしい。
今の由芙さんのやわらかく優しいイメージからガチガチな銀行の雰囲気は似つかない。
やっぱりお花の方がよく似合う。
しかし、ずっと気になっていたことがある。
屋号の「BOSK FLOWERS」はどんな意味で付けたのか。
「今でこそ〝七理〟という珍しい苗字ですけど、結婚する前の旧姓は〝小林〟というすごく一般的で普通な苗字だったんです(笑)
花屋をやろうと決めてから屋号を色々と考えてた中で、『BOSK=小さな林』という意味の単語を教えてもらって、樹木の中に花があるイメージにも合うし『(旧姓)小林の花屋』の意味を込めて『BOSK FLOWERS』に決めました。」
自分のルーツ(旧姓)を大事にしている。きっとそこも人を惹きつけるポイントなのだろう。
旦那さんとは中学の同級生で当時から付き合い続けて結婚されていることも、隠れた驚きポイントだ。
理想は花屋版のキヨスク
そんなBOSK FLOWERSは、どんな想いで続けているのだろうか。
「理想はお花屋さんのキヨスクみたいな形を描いてます。もっと手軽に自分の生活をお花で彩ってもらえたらな〜って。
例えば『トラックの運転手が奥さんのためにちょっとだけお花を買って帰る』みたいに、日常的な暮らしの一部でお花を手にするような感じ。
手頃な価格のお花を車にいっぱい乗せて売り歩くみたいなことが出来ると最高ですね(笑)」
照れ屋な僕は、ちょっとお花を買って帰るなんて小っ恥ずかしい。
でも、それが日常になれば、きっと毎日がちょっとだけほっこりするだろう。
ホンバコを踏み台に
固定の店舗を持つことなく移動式で売り歩くスタイルを夢見る由芙さんだが、最近は「いなばのお袋市」に出店したり、以前当ブログでも紹介した「Tottoriカルマ」の共同オーナーの1人として営業したりなど、活躍の場を少しずつ広げてきている。
「ありがたいことなんですけど、一気に広がりすぎていて自分の頭の中でやりたいことが整理し切れてない部分もありますね。実家の仕事も手伝っているので、今のままでは中途半端だな〜と感じることもありますし。
でもホンバコは自分の中で大事な場所になっているので、もう少し上手に両立していきたいなって思ってます。」
実家の仕事に、ホンバコの仕事。それとは別にBOSK FLOWERSの活動を続けながら、実はバンド活動もやっている。かなり多忙なスケジュールだ。
自分の中で動けるスピードと、自分の外で動いていくスピードが、噛み合わないジレンマも少し感じているのかもしれない。
ただ「ホンバコが大事な場所になっている」らしい。嬉しいことである。
でも、そんな多忙な由芙さんが、なぜホンバコのスタッフに応募したのだろう。
「元々鳥取の街をぶらぶらするのが好きで、袋川の辺りを歩いたりしていたんですけど、その中で『こういう雰囲気の中でお花を売れたらいいな』と感じていて、それで鳥取に近づきたいなと思ってたんです。それに単純に生活のためのお金も稼がないといけなかった部分もあったので『鳥取の街中で働ける仕事』を探してました。
そんな時に、パン祭りで知り合っていた明日生ちゃん(現ホンバコスタッフの1人)がシェアしていたホンバコの求人記事を読んだんです。
記事の中で『ここを踏み台にして新しいことにチャレンジしてほしい』的なことが書いてあったのを見て『よしっ、踏み台にしてやろう!』と思って応募しました(笑)」
面接の時に「この人は絶対に採用しないといけない」と直感的に感じたことを覚えてる。
『応募するか3日間悩みました』『教室の隅っこにいるタイプだったので、リノベスクールからの大きな流れを知ってたら、恐れ多くて応募しなかったかもしれないです』とは言っているが、今の由芙さんを見ているとその言葉が本当なのか疑ってしまう。
女子高生から誕生日メッセージが
由芙さんにとって、ホンバコは踏み台になれているのだろうか。
端から見ていると働き始めてから前向きな良い変化が起きているように感じる。
「ホンバコで働き始めてから、遊びに来るだけだった鳥取の街を歩いていると話しかけてもらえるようになって嬉しいですね。
他のカフェと比べてお客さんとの距離が近いので、『私に話があってきました』と言ってもらえるのが嬉しくて、楽しく働いてます。
この歳になって、誕生日に女子高生や大学生からメッセージをもらえるなんて思ってなかったですし!
思わず旦那に見せびらかして自慢しちゃいました(笑)」
鳥取の街中から車で約40分の新温泉町に生まれ育ち暮らしてる由芙さんにとって、ホンバコで働き始めてから広がった鳥取でのコミュニティは、僕の想像しているよりも大きなものなのかもしれない。
オリジナリティを出していきたい
今後のBOSK FLOWERSはどこに向かうのか。
「少しずつでも花屋としても動いていきたいな〜って思ってます。
今カルマでは飲食系の人と一緒に出店してるけど、花だけでも勝負してみたい。みんなで一緒にやる楽しさも知ったけど、同時に個人でこういう風にやってみたいというイメージや想いも芽生えてきたので。
やっぱりさっきも言ったように車にたくさん花を積んでどかーんと売り歩いてみたいですね(笑)
あとは、今は山梨の知人から花を仕入れてるんですけど、自分で育てた花も増やしたいな〜って。
気象条件によって、山梨で育てた方がいい花もあれば、こっちで育てた方がいい花もあるので、それをミックスしながらオリジナリティを出していければいいなって思ってます。」
ゆっくりだけど確実に、由芙さんの想いは形になっていく。
遠くない未来に、ホンバコを踏み台にしてBOSK FLOWERSが大きく飛躍する日が来るだろう。
それまでの軌跡を一緒に楽しんでいけることが、僕にとって最高の幸せである。
[追記]
読んだ方から「BOSK FLOWERS(由芙)さんのお花を買いたい時はどうすればいいですか?」という質問をちらほら受けました。
「今現在はお花の入荷次第になりますが、写真のようなリースやブーケなどオーダーメイドで作らせていただいています。よければFacebookページでメッセージお待ちしています!」
ホンバコを踏み台にBOSK FLOWERSが大きく飛躍するために、僕も出来る限りの協力をしていきたい。きちんと由芙さんの仕事に繋がるような導線を作ることも僕のやるべきことだと思い、追記しました。
記事を書いてもらいました。わーい!… https://t.co/2fqMLt3JW5
— BOSKFLOWERS (@boskflowers) 2016年4月4日